第16回東京フィルメックス、オープニングは園子温監督作「ひそひそ星」に決定
2015年10月7日 17:20
[映画.com ニュース] “作家主義”を標榜し、アジアを中心に新たな才能を発掘・特集する「東京フィルメックス」のラインナップ発表会が10月7日、都内で行われ、映画祭ディレクターの林加奈子氏と同プログラムディレクターの市山尚三氏をはじめ、映画祭に参加する園子温監督が登壇した。
第16回を迎える今年のコンペティション部門は10本が選出され、林氏は「作り手の揺るぎない覚悟が受け止められます。しかし語り方は工夫が凝らされ、覚悟を押し付けるではなく、楽しくて面白い、映画の未来を担う素晴らしい10本です」と胸を張る。カザフスタン映画「わたしの坊や」、スリランカ映画「白い光の闇」、同映画祭初となるネパール映画「黒い雌鶏」などがラインナップされた。
映画祭のオープニングとなる特別招待作品は、園監督がモノクロ映像で人間の記憶と孤独をテーマに描いた「ひそひそ星」に決定した。福島県の富岡町、南相馬、浪江町でロケを敢行し、地元住民の協力のもと製作。園監督は「トロント国際映画祭のNETPAC賞を頂いて、いいスタートを切ったと思っています」と喜び、「TOHOシネマズ日劇という大きな小屋(劇場)を使って、オープニング作品で皆さんに見て頂けるという、素晴らしい最初の一歩を踏み出せるということは、僕にとって名誉で、すごく幸福です」と笑顔を見せた。
そのほかの特別招待作品は、9本中5本が中華圏の作品となった。第39回香港国際映画祭のオープニング作品「念念」、中国で頻発する児童誘拐事件が題材の「最愛の子」、チョウ・ユンファ&シルビア・チャン&ジョニー・トーの黄金トリオが復活した「華麗上班族」、ツァイ・ミンリャン監督の最新作「あの日の午後」。そして映画祭のクロージング作品として、ジャ・ジャンクー監督が自身初の海外ロケを盛り込み、ある女性の激動の半生を描いた「山河故人」(原題)が上映される。
また、3つの特集企画が実施される。俳優、映画監督、イラストレーターとして活躍するマルチクリエイター、ピエール・エテックス特集では、権利関係の問題で当時の日本では上映されなかった「ヨーヨー」「大恋愛」が日本初公開。「黒衣の刺客」で第68回カンヌ映画祭の監督賞に輝いたホウ・シャオシェン監督特集では、長らく上映の機会が途絶えていた幻の作品「戯夢人生」など3作品、商業映画からの引退を発表したツァイ・ミンリャン監督特集では、日本初公開の短編含む全9作品を上映する。
第16回東京フィルメックスは、11月21~29日に東京・有楽町朝日ホールほかで開催。チケットは11月3日から発売。
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