江口洋介&本木雅弘、邂逅を果たしたビッグネーム2人が抱く思い
2015年9月13日 11:00
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[映画.com ニュース] ビッグネーム2人の初共演というだけで心が躍る。江口洋介と本木雅弘が真っ向対じするサスペンス大作「天空の蜂」。互いに積み上げてきたキャリアをもって邂逅(かいこう)を果たした2人が抱いた思いとは。(取材・文/鈴木元、写真/根田拓也)
「それぞれに家庭を持つ現実があり、世代も近いので見てきたものも同じだから親近感はありますよね。江口さんは素直な情熱のある人への接し方、持っている資質が湯原にうまく反映されている。私は、三島の内に掘り下げてしまうキャラクターに似通っているかも。そういう意味でも、いい組み合わせなんじゃないでしょうか」
こう自ちょう気味に分析する本木。江口もあうんの呼吸で応える。
「ずっと作品も見ていましたし、台本を読んでいる時から映像が見えたので僕もすんなり役に入れた。すごくち密ですし、僕も体を張って立ち向かっていく。そういう湯原と三島の関係を、ちゃんと収められたのではないかと思います」
最新鋭のヘリコプター「ビッグB」が遠隔操作によってハイジャックされ、原子力発電所の真上で静止させるテロ事件に対応するのが、ビッグBの設計士・湯原(江口)と、原発の設計士・三島(本木)。時代設定は1995年だが、映画化に際しては東日本大震災後も描かれている。テレビ東京「ガイアの夜明け」の案内役として、毎年被災地や避難区域を訪ねている江口には響くものがあったはず。一方の本木は、さらに一歩踏み込める期待を感じたようだ。
江口「自分たちが3.11を経験した後にこの映画をやる意味という事は考えましたね。劇映画の中の真実味みたいなものをどういうふうに表現するかが僕の中で課題でしたね」
本木「原発も含め世の中で起きる不測の出来事に対して、自分の立ち位置をはっきりさせてこなかった自分を戒める気持ちもあって、作品を通じてですが、正面から頭を突っ込んで何を感じ取れるかということをしてみたいと思いましたね」
だが、2人を取り巻く背景は原作以上に過酷だ。ビッグBに取り残される子どもが湯原の同僚の子から本人の子となり、家族関係も芳しくない。三島も、家族に関して過去に傷を持つ身だ。実生活でも家庭を持ち、父親でもある2人は、どうとらえたのだろうか。
江口「設計士は職場にこもりがちな仕事なので、気づかぬうちに子どもも大きくなって家庭との距離ができていた。だから自分が作ったものを子どもに見せて、父親として認めてもらいたかったんでしょうね。そんな日に大事件が起こってしまう。そこからはもう湯原はパニックで、完全に非日常の中で走っていました」
本木「ある意味命を懸けながら技術を向上させている仕事。F1レーサーのように危険と隣り合わせで働いて。しかし、優れた能力を持っている人間でも親子のコミュニケーションがうまく取れなかったことに傷ついている。そういう人間らしい業の流れにすごく共感できました。普遍的な人間関係の切なさに魅かれ、そこは素直に受け止めてやりましたね」
2人が先頭に立った骨太のサスペンスと重厚な人間ドラマ、そして最先端の映像が織り成す「天空の蜂」が、日本映画の新たな時代を切り開く試金石になるかもしれない。
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