東京国際映画祭で受賞のイラン映画「ボーダレス」10月公開
2015年7月2日 07:10

[映画.com ニュース]2014年第27回東京国際映画祭で、アジアの未来部門作品賞を受賞したイラン映画「ボーダレス ぼくの船の国境線」が、10月劇場公開することがわかった。
昨年の東京国際映画祭で「ゼロ地帯の子どもたち」(英題:Borderless)としてプレミア上映され、観客に深い感動と涙を誘った本作は、緊迫する国境沿いの立入禁止区域に放置された朽ち果てた船で寝泊まりする少年が主人公。少年のもとに言葉の通じない侵入者が現れ、初めは警戒しながら、やがてふたりの心の交流が生まれるまでを、子どもたちの豊かな表情と身振りを通して描きだす。
アミルホセイン・アスガリ監督の長編デビュー作で、アッバス・キアロスタミやアミール・ナデリらと同様に、プロの役者ではない、地元の素人の子どもたちを起用。まだ撮影が始まっていないかのような自然な状況下で演技をさせた。監督のアドバイザーとしてアボルファズル・ジャリリも名を連ね、「友だちのうちはどこ?」「少年と砂漠のカフェ」「駆ける少年」 などイランの“子ども映画”の系譜につながる新たな傑作だ。
アスガリ監督は、「『ボーダレス』というタイトルは、自分の夢、希望なのです。国境がなくなったら、皆がどのくらい幸せに暮らせるのだろうと。その心の希望をタイトルにしました。人と人との間には壁はないと思います。国と国との間にラインを引いたのは国民ではありません。言葉の壁を壊すことは難しいですが、人々の心が通じ合えば、国境がなくなるという希望は叶うだろうと思っています」とタイトルに込めた思いを東京国際映画祭で語っていた。
「ボーダレス ぼくの船の国境線」は10月、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

キャンドルスティック
【予告編だけでこんなに観たくなること…ある!?】阿部寛、10秒でAIを騙す――狂おしいほど面白そう
提供:ティ・ジョイ

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

たった“1秒”で爆発的に話題になった映画
【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

すさまじい“魂震作”だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント