異色のワンシチュエーションサスペンス「オン・ザ・ハイウェイ」監督が語るトム・ハーディ
2015年6月26日 17:10

[映画.com ニュース] 画面に映るのは主人公ただ1人という異色のワンシチュエーションサスペンス「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」が、6月27日公開する。主演は現在公開中の「マッドマックス 怒りのデス・ロード」でも注目を集めるトム・ハーディ。スティーブン・ナイト監督が、ひとり芝居で86分を見事に演じきったハーディとの撮影を振り返った。
建築現場監督として評価され、プライベートでは妻と2人の子どもにも恵まれ、順風満帆な人生を送っているアイヴァン・ロック。大規模なプロジェクトの着工を翌日に控えた夜、高速道路に乗り、目的地へ向かおうとしていたアイヴァンに1本の電話がかかってきたことから、全てが狂い始めていく。
アイヴァン役は、「今日で最高の役者だ」と評するハーディ以外は考えられなかった。初めてハーディの演技を見たのは「インセプション」で、「トムが歩いて入ってきたとたん、視線が釘付けになった。彼がどうやったのかは分からないけど、彼は私の視界に飛び込んできたんだ。もちろん他の出演作も見たよ。そして彼に初めて会った時、彼には間違いなく何かがあった」と振り返る。
これまで一癖(くせ)あるキャレクターを演じてきたハーディにとって、平凡な勤め人であるアイヴァンという役を演じることは珍しい経験だった。「そうなんだ。初めてトムが脚本を読んだ時、彼はこう言ったよ。『これは僕にとって初めての“ストレートな”役になる。アイヴァンは平凡な男だ』。私はアイヴァンを全く平凡な仕事をしている世界で最も平凡な男にしたかった。誰にでも起こりうる悲劇ではあるが、平凡な男の身に起こる国家的悲劇であるかのような深刻なものにしたかったんだ。巻き込まれた人たちにとっては、そのことが世界の終わりになってしまうように」と作品のテーマを語る。

アイヴァンの役づくりにおいては、ハーディからも提案が寄せられた。「ひげ、ウェールズ訛り、ジャンパーは彼の提案だった。ウェールズ訛りはとてもソフト且つ紳士的で、友人から学んだらしい。ウェールズ訛りにするというよりは、その友人の話し方を真似ていたようだ。彼は、演じる役柄に心からなりきることができるんだ」
ハーディはじめ俳優たちは本作を演劇として取り組んだそう。「初めは多くのアドリブが出てくるだろうと思っていたけれど、トムは台本に忠実であることを好むタイプだった。トムは台本が良ければ、必要なものはそこに全てあると考えているんだ。だから、セリフを一言一句間違わないようにするためにオートキューを読むことにしたんだ」
最後に、本作は鑑賞後に善と悪について観客が倫理的な問題を抱く作品だと語る。「主人公アイヴァンは正しいことをしようとする。彼は過ちを一度だけ犯したが、それは彼を悪にするのか?答えはない。『そうだ』とも『違う』とも言えない。人はそれぞれ違う見方を持つ。そして、アイヴァンはアイヴァンの考えを持っているんだ」と説明した。
「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」はYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開。
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