イーサン・ホーク、シェイクスピア劇の映画化に再挑戦した「アナーキー」に自信
2015年6月12日 17:40

本作でタッグを組んだホーク、マイケル・アルメレイダ監督は、「ハムレット」(2000)でもシェイクスピアの世界に挑んでいる。キャリアを重ねた今、ホークは「原作が持つエネルギーを今ならより深く理解して、作品として昇華できると思ったんだ。50年代に我々はテレビや映画に自然主義を唱えられ続けて育ってきたから、そうではないシェイクスピアの原作は理解が難しかったんだ。でも今の若者がシェイクスピアの原作と本当の意味でつながることによって、とてもパワフルな体験ができると思う」と自信をのぞかせる。
本作は、原作で描かれる嫉妬や誤解といったテーマを踏襲しつつ、アメリカの衰退した辺地の町に舞台にしたクライムサスペンスとして完成した。ホークは「とても才能があって賢い監督」とアルメイダ監督に最敬礼で、「マイケルが『アナーキー』の企画を僕に持ってきてくれた時、『これはもっと面白い作品になる』と思ったんだ。『アナーキー』は新たに構築し直すことができるストーリーだと思うんだ。なぜなら『アナーキー』は『ハムレット』に比べ、シェイクスピアの中でもあまり知られていない原作だからね」とやりがいを感じていたようだ。
さらにホークは、「アナーキー/シンベリン」をはじめ「冬物語」「テンペスト」といった後期のシェイクスピア作品の魅力を「ロマンチズムとコメディ、そして痛々しいドラマが融合している」点にあると分析。そして「1人の女性に対して男同士が争っていた方が、無事に結ばれているよりも興味が沸くと思う。シェイクスピアはそれを上手く表現している」と語る。
また「シェイクスピアの原作に共通して言えることは、彼の原作はすべて人間がテーマになっていること」と指摘し、「シェイクスピア原作自体が人物造詣とストーリー構成に優れているから、マイケル(監督)が現代のエッセンスを加えることによってもっと楽しい作品に仕上がったと思う」と手ごたえを明かした。
「アナーキー」は、ホークのほかエド・ハリス、ミラ・ジョボビッチ、ダコタ・ジョンソン、アントン・イェルチン、ペン・バッジリーらベテランから若手まで豪華キャストが共演。6月13日から、東京・新宿シネマカリテで開催中の「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2015」ほか全国で公開。
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