松山ケンイチ、SABU監督への愛を語る「正直なところが好き」
2015年6月2日 21:48
[映画.com ニュース]松山ケンイチ主演の映画「天の茶助」の完成披露試写会が6月2日、東京・新宿ピカデリーで行われ、松山をはじめ、大野いと、大杉漣、伊勢谷友介、玉城ティナ、SABU監督が舞台挨拶に立った。
SABU監督と「うさぎドロップ」以来のタッグとなった松山は「SABU監督のすごい正直なところが好き」とはにかみ、「『うさぎドロップ』の撮影の時に、『監督がOK出した後に役者さんがこだわって、もう1回やりたいと言ったらどうするんですか?』と聞いたら、『やらせて、編集の時に切る』と。なんて真っ直ぐで正直な方なんだと。それでSABUさんは信用できる、また絶対やりたいと思っていた」とSABU監督への愛を熱く語った。
SABU監督とは8回目のタッグとなる大杉は、「監督が俳優時代から30年くらいのお付き合い。親しい部分もあるが、それでも監督と俳優の関係はすごく大事。緊張感もあり、僕も監督が大好き。いろんな意味で信頼している」と松山に続いてSABU監督を絶賛した。
これを聞いたSABU監督は、「僕は正直なんですけど、みんな嘘つきかな(笑)」と照れ笑い。さらに俳優としても活躍するSABU監督は、大杉から「その髪型はなんですか?」とモヒカン頭を指摘されると「これはマーティン・スコセッシ監督の作品(『Silence(原題)』)に出演させて頂いて。ハリウッドスターなので(みんなとは)ちょっと違いますから(笑)」と、冗談交じりにハリウッド作品への出演を明かし、キャスト陣を笑わせていた。
また、撮影中に自転車で沖縄を見て回ったという松山は、「(地元の人に)映画の話をしても、『ふーん』って全然興味がなさそうなんですよ。それがよかった」と沖縄独特の雰囲気に魅了された様子だった。
映画は、「弾丸ランナー」「蟹工船」のSABU監督が、自身の書き下ろし小説を映画化。天界には人間の人生や運命のシナリオを書く脚本家たちが存在した。脚本家のお茶くみ係である茶助(松山)は、自らの不用意な発言のせいで、沖縄に住む少女ユリ(大野いと)のシナリオが交通事故死する運命に書き換えられてしまったことを知り、ユリを救うために沖縄へと降り立つ。
「天の茶助」は、6月27日から全国で公開。