森田剛、映画初主演!「ヒメアノ~ル」で狂気の連続殺人鬼に挑戦
2015年3月23日 05:00
[映画.com ニュース] 「V6」の森田剛が、古谷実氏の人気漫画を吉田恵輔監督が実写化する「ヒメアノ~ル」で、映画初主演を務めることがわかった。欲望のままに無抵抗な相手を殺害していく狂気の連続殺人鬼役に挑む森田は、蜷川幸雄、宮本亜門、行定勲ら名だたる演出家の舞台作品で研さんを積んできており、満を持して銀幕の世界での“座長”に臨む。
森田正一という凶悪な役どころでタブーに挑む森田は「原作は、お話を頂いてから読みました。人間がしっかり描けているところが、とても読みやすく面白かったです。決して共感はできない今回の役作りに関して、吉田監督とお話しただけではなかなか理解するのが難しいと感じています」と話す。だからこそ、「森田正一の過去や、なぜこういう人間になったのかを理解して、クランクインを迎えたいです。いわゆる悪い人はたくさん存在しているかもしれないが、彼らの過去には何かしらの理由があるのでは? キャスト・スタッフのこめた熱が、しっかり伝わる人間臭い作品を目指したいと思います」とコメントを寄せ、3月末日のクランクインに向けて意欲をのぞかせている。
森田に負けじと今作で体当たりの演技に挑むのは、濱田岳、佐津川愛美ら実力派俳優。濱田はビルの清掃会社でパートタイマーとして働く平凡な男・岡田進、佐津川は森田のストーキングに悩まされ、後に岡田の恋人となるヒロイン・ユカに扮する。「週刊ヤングマガジン」(講談社刊)で2008年から10年に連載された原作では岡田が主人公だが、映画では人をターゲット(餌)としか思わない森田を主軸に描かれる。
「純喫茶磯辺」「さんかく」「麦子さんと」などのメガホンをとり、ユーモラスで繊細な人間描写に定評がある吉田監督にとっても、新境地開拓。これまでの作風とは異なる今作には並々ならぬ思いを抱いているようで、R15+指定も辞さない覚悟だ。古谷氏の著書は高校時代のバイブルだったそうで、「ドス黒さあふれる、良い意味でバランスの悪い映画に仕上げたいです。森田さんには“普通なんだけど普通じゃない”という感じを表現して頂きたい。難しい注文ですが、森田さんなら答えてくれると思います」と語っている。原作の古谷氏は、今回の映画化を「大変ありがたいです。森田さん、よろしくお願いいたします」と喜び、短いコメントからは主演・森田への信頼の高さがうかがえる。
ストーリーは、「何も起こらない日々」に焦りを感じながらビル清掃会社で働く岡田は、同僚の安藤からカフェで働くユカとの恋のキューピット役を頼まれる。カフェへ向かった岡田は、高校時代の同級生・森田と出会う。ユカから森田にストーキングされていると聞かされた岡田は、かつて過酷ないじめを受けていた森田に対して不穏な気持ちを抱くが……。岡田、ユカ、安藤らの恋や性に悩む平凡な日常とともに、ユカをつけ狙い次々と快楽殺人を続ける森田の心の闇に迫る。映画は、2016年に全国で公開予定。
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