園子温版「リアル鬼ごっこ」主演はトリンドル玲奈、篠田麻里子、真野恵里菜!キャストは全員女性
2015年2月9日 05:00
[映画.com ニュース] 10代の若者を中心に人気を集める山田悠介氏の小説「リアル鬼ごっこ」が、「ヒミズ」「愛のむきだし」の鬼才・園子温監督により新たに映画化され、7月11日に全国で公開されることがわかった。「全国のJK(女子高生)」が鬼に襲われるという設定で、トリンドル玲奈、篠田麻里子、真野恵里菜の3人が女子高生役で主演を務める。
原作は2001年に発売され、全国の佐藤さんが鬼に殺されるという斬新かつ不条理な設定が話題を呼んだ。累計発行部数200万部を突破するベストセラーとなり、08年に映画化。12年までにシリーズ計5作が製作・公開され、13年にはテレビドラマ化もされた。
園監督が新たに手がける今作は、原作から設定を変更。「全国の佐藤さん」ではなく、「全国のJK(女子高生)」がターゲットになり、女子高生たちを狙う鬼も、豚の顔をした花婿(むこ)やマシンガンを撃ち放つ女教師の大群などバラエティに富む。
修学旅行中に鬼に襲われるミツコ役を演じるトリンドルは、「監督をはじめ皆さまの納得のいく主人公になりたいという気持ち、ただそれだけです」と真摯な気持ちを告白。撮影の進む現在も「緊張の毎日です! ですが、監督の演技指導はわかりやすくて、勉強になります」と真正面から取り組んでいる。
「AKB48」卒業後もモデル、タレント、女優と幅広く活動する篠田は、「豚の顔をした花婿」と結婚式を挙げさせられるケイコ役。3人の中では、逃げるだけでなく自ら戦いにいくタイプのヒロインだ。かねてアクション映画に興味を持ち、キックボクシングを習っていたこともあり「ワクワクしすぎて、決まった時から、早く誰かに言いたくて、言いたくてしかたありませんでした」と喜んでいる。
そして、マラソンレース中に鬼に追われるいずみ役を演じるのが、ドラマ「みんな!エスパーだよ!」や映画「ラブ&ピース」「新宿スワン」など、いまや園作品の常連ともいえる真野だ。「園組作品に入ると、現場の空気で『あ、園組だ!!』とすごく感じます。現場は何が起こるかわからないスリル感があって毎回ドキドキしてとても楽しいです」と現場の空気を楽しみながらも、「正直今回の撮影が、今までで一番過酷でした」と話している。
3人を含め、登場人物は全て女性。プロデューサーの谷島正之氏は、ヒロインの3人について「元アイドルだったり、モデルだったり、これからまさしく“女優”に向かおうという次のステップに踏み込む瞬間に立っている、自身がある種の興奮を抱えているキャストをあえて選びました」と説明。そんな女優陣が血まみれのアクションを展開する作品に、園監督自身も「みんなが僕に求めているもの、期待している園子温作品を久々に出せると思います。トリプルヒロインの3人とも、みなさんが思っている、例えば『トリンドルさんだったらこうでしょ』という像は破壊され、新鮮な新しい彼女達が見えるかと思います」と自信をのぞかせている。