染谷将太も飛び入り参加! つじあやの、廣木監督が「さよなら歌舞伎町」音楽トーク
2015年2月2日 16:00
[映画.com ニュース]公開中の映画「さよなら歌舞伎町」の廣木隆一監督と音楽を担当したつじあやのによるトークセッションが1月31日、歌舞伎町にほど近いテアトル新宿にて開催。当初、出席予定のなかった主演の染谷将太も飛び入りで参加し、大きな盛り上がりを見せた。
新宿・歌舞伎町にあるラブホテルの従業員とさまざまな思いや事情を抱えてそこに集う人々の悲喜こもごもを描く本作。1月24日より公開されてテアトル新宿、テアトル梅田では初回満席の大ヒットスタートを記録し、この日も立ち見客が出るほどの盛況ぶりだった。
廣木監督とつじに続き、染谷が紹介されて登壇すると、嬉しいサプライズに客席はどよめいたが、当人は「通りすがりの染谷将太です(笑)」とあっさりとした挨拶で笑いを誘った。
廣木監督は本作の音楽に「ウクレレを入れたい」と考え、そこからつじにオファーをしたという。最初に脚本を渡され、打ち合わせで映像を見たつじは「正直、ドキッとしました。濡れ場が多いかと思ってましたが、案の定すごく多くて(笑)」と語ると、「なぜ歌舞伎町の映画でウクレレなのか?」と監督に質問。廣木監督は「僕にとってはラブホに行くというのはピクニック!」「ラブホは遊園地みたいな感じ」と独特のラブホ観を打ち明けた上で、「僕はリアルで生々しく撮っちゃうので、(音楽で)軽くしたかった」と説明した。
染谷は「演じている時は悲惨な目に遭ったりとけっこうハードでしたが、完成した作品で優しい音楽を聴いて『こういうことか!』と思った。実は満たされていない状態こそが美しいのだということが“音”から感じられた」と、つじの音楽が乗った完成作を見たときの印象について言及した。
一方つじは、染谷演じる主人公・徹がキレる終盤のシーンの音楽について、打ち合わせを重ねたことを明かし「何度も見て、私も見るたびにイライラして徹の気持ちが分かった」と人物に思いを重ねて音を作ったと述懐。染谷はこのシーンはアドリブの応酬だったと言い、「キレてからは全部アドリブ。『人に迷惑かけるなって親に言われなかったのか!』というのもそう(笑)」と楽しそうにふり返った。
本作で初めて映画音楽を手がけたつじは、またやりたいか? という問いに対し、「メチャクチャ面白いです。ぜひ!」と答え、意欲を見せていた。
「さよなら歌舞伎町」は公開中。