女性の社会進出先進国ノルウェーの女性参事官が仕事、育児を語る
2014年12月5日 14:15

[映画.com ニュース]ジュリエット・ビノシュ主演の映画「おやすみなさいを言いたくて」の試写会が12月4日、東京・南麻布のノルウェー王国大使館で開催され、劇中の主人公と同様に働く母親であるスノーフリッド・B・エムテルード参事官が、女性のワークライフバランスや育児について語った。
女性報道写真家として世界中を飛び回るレベッカ(ビノシュ)。九死に一生を得て母国に戻った時、いかに自分が家族をないがしろにしてきたかに気づき、命を懸けて取り組んできた仕事をやめる決意をする。
製作国のひとつに名を連ねるノルウェーは、女性の社会進出が進む国として知られる。エムテルード参事官は「ノルウェーは、1970年代から40年かけて男女平等の実現に力を注いできました」と語り、「それがなぜ実現できたかというとまず、仕事をしながら家庭を保つための法整備や制度改革が行われたから。育児休暇の充実や、保育所の整備などがそれに当たります」と国の取り組みを説明した。
さらに「職場での共通認識として、家庭も仕事も大事であり、男女ともに育児に参加すべきという意識を育ててきた」と国民の意識の高さが関係している点も強調。特に「パパ・クォータ制」と呼ばれる、父親の育児休暇制度を90%以上の人々が取得しており「もはや、育児に関しては男性が女性を“サポート”するという概念ではなく、男女ともに責任を担い、やるべきことをシェアするという認識が当たり前となっている」と続けた。
エムテルード参事官自身も2児の母であり、夫や子どもたちを伴って日本に赴任中とのこと。ノルウェーにいた時は共働きだったが、現在は「私が働き、その間、夫は家事をしている」と明かした。
一方、日本女性の社会進出や、仕事と家庭のバランスについて「日本ではまず、長時間労働を強いられることが多い」と問題点を指摘。「ノルウェーでは保育所に子どもを迎えに行く17時までに仕事を終わらせるのが一般的であり、それはマネジャー職も同じ」と、まずは労働状況の改善が必要なのではと訴えた。
この日、会場には働く女性や子どもを持つ母親の姿も見られた。エムテルード参事官は「子どもと過ごす上で大切なのは時間の量ではなく、どのようにして過ごすか、親子でどんな活動に参加するかが大事だと思います」と述べ、アドバイスとエールを送っていた。
「おやすみなさいを言いたくて」は12月13日から公開。
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