オーソン・ウェルズの幻の遺作、生誕100周年の2015年公開へ
2014年11月10日 07:05

[映画.com ニュース] 「市民ケーン」の鬼才オーソン・ウェルズ監督の未完の遺作「The Other Side of the Wind(原題)」が、ウェルズの生誕100周年にあたる2015年に公開される可能性が高まったと、米ニューヨーク・タイムズ紙が報じた。
「The Other Side of the Wind」は、ジョン・ヒューストン扮する気難しい老映画監督が、復活をかけて、ハリウッドのスタジオシステムと戦いながら映画作りに臨むという設定で、ウェルズ自身の経験が投影されている。スーザン・ストラスバーグ、デニス・ホッパー、ピーター・ボクダノビッチらが共演した。
ウェルズ監督は、1970年から76年にかけて同作の撮影を行い、さらに85年の死去までその完成のために尽力したが、資金難を始めとするさまざまなトラブルに見舞われ未完に終わった。権利関係のもつれから、出資者のひとりが仏パリの倉庫に1000リール分のネガを保有することになり、ウェルズ監督のもとに残ったのは45分の編集済みフィルムのみだった。
しかしウェルズ監督の死後も、多くの人が同作の完成に向け、権利関係を整理する努力を続けており、特に「The Other Side of the Wind」のラインプロデューサーを務め、現在はスティーブン・スピルバーグ監督作の名プロデューサーとして知られるフランク・マーシャルの奔走により、2011年頃から実現に向けて着実に進んできた。
本プロジェクトにおけるマーシャルのパートナーで、このほど権利を獲得した米製作会社ロイヤル・ロード・エンターテインメントは、ウェルズ監督の誕生日の5月6日までに劇場公開することを目指しているという。ウェルズ監督が残したメモをもとに、マーシャルとボクダノビッチが上映版の編集や音楽入れなどを手がける。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

“ベスト主演映画”TOP5を発表!
【出演123本の中から、1位はどの作品?】そして最新作は、生きる力をくれる“集大成的一作”
提供:キノフィルムズ

ワン・バトル・アフター・アナザー
【個人的・下半期で最も観たい映画を実際に観たら…】期待ぶち抜けの異常な面白さでとんでもなかった
提供:ワーナー・ブラザース映画

96%高評価の“前代未聞の心理戦”
【スパイによる究極のスパイ狩り】目を逸らせない超一級サスペンス
提供:パルコ

映画.com編集長が推したい一本
【ただの映画ではない…】むしろ“最前列”で観るべき奇跡体験!この伝説を人生に刻め!
提供:ポニーキャニオン

酸素残量はわずか10分、生存確率0%…
【“地球で最も危険な仕事”の驚がくの実話】SNSで話題、極限状況を描いた超高評価作
提供:キノフィルムズ

めちゃくちゃ笑って、すっげぇ楽しかった超刺激作
【これ良かった】激チャラ大学生が襲いかかってきて、なぜか勝手に死んでいきます(涙)
提供:ライツキューブ

なんだこのかっこいい映画は…!?
「マトリックス」「アバター」など数々の傑作は、このシリーズがなければ生まれなかった――
提供:ディズニー

宝島
【超異例の「宝島」現象】こんなにも早く、心の底から“観てほしい”と感じた映画は初めてかもしれない。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント