「あの頃のように」監督、舞台のセント・ジョーンズ島は「シンガポールの歴史が刻まれている」
2014年10月27日 20:10

[映画.com ニュース]第27回東京国際映画祭アジアの未来部門作品「あの頃のように」が10月27日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで公式上映され、ティーチインにリャオ・チエカイ監督、出演のエシュリー・ガオ、脚本のグラディス・ンが出席した。
シンガポール、セント・ジョーンズ島を舞台に、幼なじみのグオフイ(ジョシュ・ライ)とペイリン(ガオ)の出会いと別れを3つのパートに分け、過去と現在を行き来して描く実験的作品。リャオ監督は「赤とんぼ」(2010)以来2度目の同映画祭への出品を果たし、「成長し大人になってTIFFに戻ってこられました。この映画をまた選んでくれたこと、そしてワールドプレミア上映できてとてもうれしく思う」とニッコリ。「『赤とんぼ』から約4年ぶりですが、その間は短編を撮っていたり、アート系のインスタレーションを作っていました。16ミリカメラで撮影した作品もあり、美術館やギャラリーで上映されていました。ここ2年半くらいかけて、こちらの作品に関わっていました」と製作までの自身のキャリアを明かした。
美しい原風景が残るセント・ジョーンズ島を舞台に選んだ理由をリャオ監督は「シンガポールに移住する人たちがまず停留し、検疫を受けたり、1950~60年代にはアヘン中毒者のリハビリセンターがあったりという場所。その意味で、シンガポールの歴史もこの島に刻まれていると感じました」と説明。さらに、物語を作る際には「僕の書く脚本・映画はすべて個人的な経験が反映されています。その小さな島には小学校時代にキャンプで行ったことがあり、それから15、6年ぶりに訪れると、なんと全然変わっていなかった。その当時のことやいろいろな思い出がよみがえってきた」と振り返った。
本作で映画初出演を果たしたガオは「この映画に参加できたこと光栄に思う。リャオ監督やクルーの皆さんにお礼を言いたいと思います。(出演までは)大学で勉強していて、今は卒業して働いている身なのです」と照れ笑い。短編映画監督としても活躍しているグラディス・ンも「私が関わった作品が日本で紹介されるのは初めてで、長編映画に参加するのも初めて。リャオ監督に声をかけて頂いて、作品を作れたことを嬉しく思います」と謙虚に話していた。
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