パルムドール女優レア・セドゥー、“野獣”くまモンとダンス&キス
2014年9月4日 14:00
[映画.com ニュース] 仏女優レア・セドゥーが9月4日、主演映画「美女と野獣」のプロモーションのため来日し、クリストフ・ガンズ監督とともに都内で会見した。日本の“野獣”代表として熊本のゆるキャラ・くまモンが駆けつけ、セドゥーと劇中さながらのダンスシーンを再現。セドゥーは「ダンスがお上手。ここにいる誰よりもかっこいい」とくまモンの頬にキスすると、くまモンは大興奮でステージを駆け回った。
ディズニーアニメ版でも広く知られるラブファンタジー「美女と野獣」を、1740年に初めて書かれたビルヌーヴ夫人版の物語をもとに実写映画化。父親の罪を背負って野獣の城に閉じ込められた美しい娘ベル(セドゥー)が、恐ろしい野獣(バンサン・カッセル)の過去に隠された真実を解き明かしていく。
セドゥーは、一昨年の東京国際映画祭で上映された「マリー・アントワネットに別れをつげて」以来の来日となり、「日本は大好きな国で、東京の街にはいつも驚かされる。これまで数回来日してるけれどあまり時間がなかったので、今回は直島(香川)など色々ゆっくり見て回りたい」と滞在を満喫する予定だ。
「アデル、ブルーは熱い色」でカンヌ映画祭パルムドールを受賞したセドゥーは、ハリウッドでも活躍するフランスのトップ若手女優。「ジャン・コクトーの『美女と野獣(1946)』が小さい時から大好きだったので、子どもの頃の夢が実現したような気持ち。非現実の人物を演じるのは難しかったけれど、これまでのベルとは違うベルを演じたかった。この映画を見た小さい少女たちが、自分自身を投影できるようなベルにしたかった」と役作りを語った。
「サイレントヒル」「ジェヴォーダンの獣」など独特の映像美で知られるガンズ監督は、今回の来日で「松本零士さんと会う約束をしているので楽しみ。彼はフランスでも大人気で、私も彼の世界観が大好き」だそうで、「テーマ的に共鳴するのはスタジオジブリの作品。宮崎駿監督の人と自然の描き方が好きで、そのインスピレーションを本作にも反映してる」と日本のアニメ作品からの影響を語った。欧米では主に絵画的な映像美に注目が集まったそうだが、「昔の日本映画の手作り感や詩的な感じが好き。60年代の大映作品や、三隅研次監督の『大魔神怒る』にオマージュを捧げたつもり」と日本映画の造詣の深さをうかがわせた。
セドゥーは、「これまで特殊効果の映画はあまり経験がなかったけれど、その“制限”を“遊び”として捉えて楽しんだ」と柔軟に対応。また、もしも自身のフィアンセが結婚式前日に野獣に変身したとしても、「彼とともにいる。逃げないと思う」と恥ずかしそうに愛を貫く決意を語った。
「美女と野獣」は11月1日から公開。
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