綾野剛「そこのみにて光輝く」モントリオールでの公式会見で熱論
2014年9月1日 17:30

[映画.com ニュース] 綾野剛の主演映画「そこのみにて光輝く」が8月31日(現地時間)、カナダで開催中のモントリオール世界映画祭ワールド・コンペティション部門で公式上映され、綾野をはじめ共演の池脇千鶴と、メガホンをとった呉美保監督らが公式会見に臨んだ。
原作は、芥川賞候補に何度も名を連ねながら受賞がかなわず、41歳で自ら命を絶った不遇の作家・佐藤泰志氏が1989年に出版した同名長編小説。愛を捨て、生きる目的を見失った男(綾野)と愛をあきらめた女(池脇)の運命的な出会いを、北海道・函館のひと夏を通じて描いた。
ひとりの女を愛し抜く主人公のインナーワールドを体現した綾野は、「最初にこの作品を通じて言おうと思っていた内容が、撮影に至る際には何か変わりましたか?」という質問に対し、「台本を読んでクランクインするまでに決定的に変わったのは、ともに呼吸するということ、ともに太陽を感じるということ、ともに歩んでいくということ。そして、役を生きるということ。それが大きく変わりました」と心境の変化を明かす。
一方、ヒロイン千夏を演じた池脇は、「役に対してたくさんのイメージが浮かんできたので、そのままをぶつけたという感じです。自分で千夏がこうなんだろうなと思ってぶつけたことに変わりはありませんでした」。呉監督は脚本の段階での変化を挙げ、「“そこ”は、(英題では)『Only There』となっていますが、もうひとつの意味としては『底辺』という意味でもあるのだなと途中で気づきました」といい、ラストシーンでの「ひとつの“きざし”みたいなものを、段々と自覚しながら描きました」と語った。
また、「今回のコンペ作品に出品されているすべての中で、最も洗練された作品だと思った」という記者から、性に対する考え方と扱い方を問われた呉監督は「『性』と『生』、そのどちらも描きたいと思いました」と回答。1960年代~70年代の日活ロマンポルノやアメリカンニューシネマでいう男同士のバディものなどを参考にしたといい、「今の時代は日本も世界もクールになっている中で、どこまで熱く人を描けるか、男と女を描けるかを、すごく考えながら撮らせてもらいました」と説明した。
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