“映画館ゼロ地域”高知・四万十市で地元発信の映画製作決定!
2014年7月19日 08:05
[映画.com ニュース] 四万十映画祭を運営する四万十映画祭実行委員会が、自然あふれる高知・四万十市を舞台にした地域映画「あらうんど四万十 カールニカーラン」を製作することを、このほど発表した。
四万十市を中心とする幡多地域は、2005年3月に唯一の映画館「中村太陽館」の閉館に伴い、映画館ゼロ地域になった。今では劇場で映画鑑賞したことのない小学生がいるなど、町から映画文化が消えつつあるなか昨年、「映画館がない町で、地元人も観光客も映画関係者も一緒に楽しめる映画祭をやりたい」という地元の声に呼応する形で、第1回四万十おきゃく映画祭が開催された。
同映画祭には奥田瑛二、安藤桃子、井浦新、市川実日子、前田司郎、樋口真嗣、大後寿々花らが参加するなど、大きな盛り上がりを見せた。そして機運は熟した。同映画祭を出発点にし、映画祭事業の一環として、同市を舞台とした映画を今秋に撮影することが決定した。
メガホンをとるのは、同市出身の若手映像作家・松田大佑。高知・土佐市出身で「県庁おもてなし課」などに出演する西村雄正が主人公を演じるほか、大ベテランの山本學、モデルで女優の佐藤康恵、高知市出身でミス・インターナショナル2007日本代表の白田久子らが出演するほか、高知出身の俳優が撮影に駆けつける。
映画は、高校時代に駅伝部の主要メンバーだった晃、タケシ、ヤス、シュンの仲良し4人組が主人公。周囲から一目置かれる存在だったが、気づけば不惑を目前に控え、パッとしない毎日。役者になる夢を諦めて帰郷した晃を迎えた4人は、「俺たちはまだ終わっちゃいない」ことを証明するため、ロードレース「四万十ドラゴンライド」に挑戦することを決意する。
撮影は、10月2~15日を予定。クランクインに向け、8月16日に四万十市、17日に高知市でオーディションを敢行する。詳細は、よさこいネット内「高知フィルムコミッション」公式サイト(www.attaka.or.jp)からダウンロード。15年2月に開催予定の第2回四万十映画祭で先行上映後、国内の映画祭への出品を視野に入れているほか、東京、大阪、名古屋、高知の劇場での上映を予定している。