「舞妓はレディ」仏パリのファンに大ウケ、主演・上白石萌音が手ごたえ
2014年7月8日 05:00

[映画.com ニュース]周防正行監督の最新作「舞妓はレディ」の仏パリでのプレミア上映会が7月5日(現地時間)、市内のパリ日本文化会館で行われ、渡仏した主演の上白石萌音が上映前の舞台挨拶に立った。場内128席はぎっしり埋め尽くされ、開場約2時間前から行列ができるほどの盛況ぶり。上映中は随所で笑いが沸き起こり、これには上白石も「ちゃんと伝わりましたね」とガッツポーズを作った。
幼少期にメキシコ在住経験のある上白石だが、ヨーロッパ渡航は初めて。上映前に行われた報道向けの写真撮影では、舞妓姿で凱旋門やエッフェル塔を訪れ「すごーい!」と花の都パリの街並みに興奮しきりだったが、周囲の観光客も舞妓の登場に仰天。至るところで撮影しようとするファンに取り囲まれていた。
衣装を着替え、着物姿で臨んだ舞台挨拶では流暢なフランス語で挨拶したため、客席からは拍手喝さいがおくられた。作品については、「初めて主演させていただいたのでプレッシャーもありましたが、楽しんでやろうと思いました。(演じた)春子がいろんなことを学んでいったように、私もいろんなことを経験しましたし、春子と一緒に、そして周囲の皆さんに支えられながら頑張りました。本当にかけがえのない映画になりました」と話し、アピールを忘れなかった。
上映中は、竹中直人が登場した瞬間に笑いが起こったほか、長谷川博己扮する“センセ”が「鹿児島弁と津軽弁のバイリンガルや」と口にすると、更なる爆笑を呼んだ。また、上白石と富司純子が絡むシーンでは涙を拭う女性の姿も。終映後には、エントランスで上白石がひとりひとりをお見送り。京都・松榮堂のにおい袋を手渡し、「おおきに」「おたのもうします」と劇中さながらに声をかけた。
京都出身でパリ在住だという日本人女性は、「素晴らしかったです。ありがとう」とニッコリ。フランス語での会話も楽しんでいたが、「もっと勉強します」と意欲を新たにしていた。また、10代の娘を連れて観賞した40代の男性は「街並みを楽しむことができたし、親としてもいろいろ考えさせられながら見ることができた。素晴らしいのひと言」と絶賛。友人と3人で来場した10代の少女も「萌音さんは本当に演技が上手。芸者は知っていたけれど、舞妓は初めて知りました」と興味津々の様子だった。
映画は、「それでもボクはやってない」「Shall we ダンス?」の周防監督が、20年前から着目していたという舞妓の世界を、第7回東宝シンデレラで審査員特別賞を受賞した新星・上白石を主演に迎えて描いた最新作。舞妓がひとりしかいなくなってしまった京都の小さな花街を舞台に、舞妓になるという夢をかなえるため、老舗茶屋の門を叩いた少女・春子の成長を描く。「舞妓はレディ」は、9月13日から全国で公開。
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