「グレート デイズ!」車いすの青年役を熱演したファビアン・エローが来日
2014年6月28日 07:45

[映画.com ニュース] フランスの最新映画を日本に紹介する「フランス映画祭2014」オープニング作品の「グレート デイズ! 夢に挑んだ父と子」が6月27日上映され、ニルス・タべルニエ監督、息子役を演じたファビアン・エロー、プロデューサーのフィリップ・ボエファールがティーチインに参加した。
車いすで生活する17歳のジュリアンと、失業して久しぶりに自宅に帰って来る父ポール。離れて暮らしていた2人の関係はどこかぎこちなかったが、ジュリアンの提案で最難関のトライアスロン「アイアンマンレース」に挑戦することで、父子の絆は深まっていく。ジャック・ガンブランが父親ポール役を演じ、エローはジュリアン役をオーディションで勝ち取った。
トライアスロンを題材に描いたことについてタベルニエ監督は「トライアスロンは美術的にも美しく、まず、息子と父がスポーツを通して何かすることを思いついたのです」といい、脚本執筆後、キャスティングには必ず実際にハンディキャップを持つ青年を起用したいとプロデューサーに伝えていたことを明かす。
それを受けてボエファールは「私はプロデューサーとしてニルスに信頼を置いていました。彼は数年前に障がいや重い病気の人たちに関するドキュメンタリーを撮っており、そういう方たちに対する誠実さがあると感じたのです。彼の提案から本物の誠実さやパワー、真実が生まれると思いました。ファビアンには障害があるけれど、そこから真実が生まれたのです」と本作の企画への自信を見せた。
エローは、脳神経に障がいを持ち、役柄のジュリアン同様自力で歩くことはできないが、過保護すぎる母親との関係に悩みながらも、前向きに生きる青年を見事に演じきった。実際の母親との関係を問われると「とてもつらいです(笑)」と冗談を飛ばした後、「本当のことを言うととても良好です。4人兄弟なので、母親の愛情が集中することがなくてよかったです。自分自身で成長することを学ぶことができましたし、この映画に現れているような強い意志も培われたと思います」と語る。
4カ月にわたる演技指導を受け、スタントマンを使う箇所もあったが、過酷なトレーニングやレースシーンもほぼエローが演じた。「大変ではありましたが、楽しかったです。喜びもありました。スタッフに助けてもらい、僕が先に疲れてしまうということもありましたが、スクリーン上に僕が努力した結果が出ていると思います」と述懐した。
「グレートデイズ! 夢に挑んだ父と子」は8月29日からTOHOシネマズ日本橋ほか全国で公開。フランス映画祭2014は30日まで開催。
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