「LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標」小池健監督が明かす“こだわり”
2014年6月22日 08:00
[映画.com ニュース] 「ルパン三世」のスピンオフ作品で、27年ぶりにTVシリーズ制作された「LUPIN the Third~峰不二子という女~」に続く第2弾「LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標」が、6月21日に公開された。前作でキャラクターデザイン、作画監督を務め、本作ではさらに監督、演出を務めた小池健に話を聞いた。
孤高のガンマン・次元大介に焦点を当てた本作。「ルパンと次元が出会って間もない、まだ“一味”となる前の若くてギラギラとした雰囲気を描きたかった。原作が描かれたのは学生運動も盛んで社会に不安があった時代。ルパンや次元は目に見える社会の裏側に別の世界があることにもう気づいている“ワル”なんです。そういう精神的な部分を大切にしました」と小池監督は語る。
前作「峰不二子という女」の段階で、キャラクターデザインに関しても「原作、特に初期の鉛筆線画の雰囲気を大切に作っていった」という。「前作は女性監督(山本沙代)ということもあり、少女漫画的というか、頭身が高めのすらっとした作りになっているんですが、反応は上々で、今回もそれを踏襲しました」。
特に目を引くのが色。旧シリーズの次元は一貫して黒がイメージカラーとなっていたが、本シリーズでは上下グリーンという明るめの色づかいで、それでいて彼の特徴とも言うべき“渋味”をきっちりと醸し出している。「色に関してはいま見てもオシャレな感じを出したくて、新しい試みでした。もちろん次元の渋さは出さなくちゃいけないけど、それは内側から出てこないと浸透しない。プロフェッショナルな孤高のガンマンという位置づけをしっかりと描くことでそれは表現できると確信していました」。
多くの作品を共にしてきた石井克人(「PARTY7」)をクリエイティブアドバイザー、気鋭の高橋悠也を脚本に迎え、その上で全くのゼロからではなく、声優も含め旧シリーズの設定を受け継ぎつつ新しい「ルパン三世」を作る。それは小池監督にとっても新たなトライだった。
「作る前から決めていたのは、これまで作家性が強い作品を作ってきたけど、今回はそれを封印し『ルパン三世』らしい作品をつくるということ。自分が子どもの頃に見てきたルパンのかっこよさを踏まえ、観客と共通認識を持てる作品を目指しました。そうした制約を課した上で作っていくのは面白い作業でした」。
峰不二子、次元とくれば、次は…とファンの期待は高まる。古き良き伝統を受け継ぎつつも新しい「ルパン」を今後も見せてほしい。
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