北斎と浮世絵の世界を描く原恵一監督の「百日紅」 仏アヌシーで製作発表会見
2014年6月13日 16:00

[映画.com ニュース] フランス東部のアヌシーで開催されているアヌシー国際アニメーション映画祭で6月11日(現地時間)、原恵一監督のアニメーション最新作「百日紅(さるすべり)」の製作発表会見が行われ、制作スタジオであるProduction I.Gのスタッフが、作品の概要や原監督の本作に対する思いなどを、広く海外に発信した。
原作は著名な江戸風俗研究家であり、漫画家・文筆家である故杉浦日向子さんの漫画代表作。江戸時代を舞台に、今なお世界中を魅了する浮世絵師の葛飾北斎と、その制作の裏側で北斎を支え続け、自身も多くの浮世絵を残したと言われている娘・お栄(後の葛飾応為)の姿を通し、絵を描く人間たちや、江戸に生きる町人たちの姿を描く群像劇。製作発表の場となったアヌシー国際アニメーション映画祭は、1960年にカンヌ映画祭からアニメーション部門が独立してできた映画祭。原監督は2011年、「カラフル」で同映画祭の長編部門特別賞と観客賞を受賞した縁もある。
会見では、作品の世界でもある江戸時代と浮世絵についての概要説明から始まり、登場人物の葛飾北斎とお栄のプロフィール、そして作品の原作者でもある杉浦さんを紹介。その後、原監督の杉浦さんへの熱い思いが本作の製作の原動力になっていることが伝えられ、キャラクターデザインや江戸時代を再現した美術ボードの一部を披露、さらに世界初公開となる特別プロモーション映像の上映が行われた。
会見を見守っていた人々からは、そうした画像や映像が映し出されるたびに、どよめきや笑顔、拍手が起こった。登壇した制作スタッフも「8割以上の方が北斎を知っていて、改めて北斎の凄さに驚きました。そのような関心の高い方々が集まっての会見でしたので、皆さん発表するひとつひとつに反応がありました。作品への関心の高さが感じられ、会見終了後も多くの方に期待していると声をかけられ、非常に良い会見でした。この盛況振りを原監督やスタッフにも伝えて、より一層良い作品に仕上がるように頑張りたい」と語っていた。
「百日紅」は14年内の完成を目指して制作中。日本公開は2015年を予定。
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