妻夫木聡「ぼくたちの家族」公開に万感の思いで自身の家族論も披露
2014年5月24日 18:09

[映画.com ニュース] 映画「ぼくたちの家族」の石井裕也監督と妻夫木聡、原田美枝子ら主要キャストが5月24日、初日を迎えた東京・新宿ピカデリーで舞台挨拶、ティーチインに臨んだ。妻夫木は、「家族は僕にとっても、皆さんにとっても永遠のテーマ。その中でぶつかって、闘って心を込めた映画。ヒットはしてほしいけれど、それ以上にいろんな人に感じてもらいたい」と満場の客席に呼びかけた。
「どうしても見てもらいたかった映画」と言葉に力を込めた石井監督。早見和真氏が自身の体験を基につづった同名小説と出合ってから約3年を経ての待望の公開に、「素晴らしいキャスト、スタッフが集まってくれ、静かだけれど思いのこもった映画になったと自負している。何かを感じ取ってもらえる、こん身の一作」と自信のほどをうかがわせた。
母親が病気で余命を告げられたことをきっかけに、家族が抱えていたさまざまな問題が噴出。解決に向けて父親と兄弟が奔走していく姿を描いた。早見氏の母親は映画を見ることなく他界したが、その役を担った原田は「きっと喜んでくれているんじゃないかと思う」としみじみ話した。
同作は香港での公開が決定し、韓国や台湾からも配給オファーが届いているという。石井監督は「交渉がまとまることを祈ってます」と現実的な見解を示したが、妻夫木は「家族は日本だけじゃなく、いろいろな形があって何かしらの問題を抱えている。100%完全なものはなくて、不完全だからこそ手を取り合える。そんな感じがアジアだけでなく、どんどん広がってくれたら」と思いをはせた。
観客から「家族とつながっていると感じる時は?」という質問を受けると、妻夫木が代表して「分からない。はっきり分かっていたら簡単だから」と回答。それでも、「20代前半に、芝居ができなくて逃げちゃったことがある。親父に電話して何も言えなかったけれど、分かってくれた。言葉もなく、電話越しでも分かる家族っていいなと思った。常に感謝している」と自身の体験を踏まえた持論を述べ、会場は温かい拍手に包まれた。
マスコミ向けのフォトセッションでは、早見氏からの提案を受ける形で、妻夫木が「皆、撮って。ツイッターで広めて」と観客の撮影を許可するサービスも。そして、「答えのないところを描いているけれど、その先になる何かを持った力のある映画。皆さんの物語でもあるので、素敵な映画を見つけたよとつぶやいて」と語りかけていた。
(C)2013「ぼくたちの家族」製作委員会
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