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ジャ・ジャンクー監督が来日 カンヌ脚本賞受賞の最新作「罪の手ざわり」語る

2014年4月2日 18:05

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ジャ・ジャンクー監督(右)とチャオ・タオ
ジャ・ジャンクー監督(右)とチャオ・タオ

[映画.com ニュース]最新作「罪の手ざわり」が第66回カンヌ映画祭脚本賞を受賞したジャ・ジャンクー監督が作品プロモーションのため来日、4月2日に女優のチャオ・タオとともに都内で会見した。

今作は7年ぶりの長編劇映画で、中国で実際に起こった4つの事件を基に、急激に変貌する社会の中で時代の波に乗り遅れ、もがきながらひたむきに生きる4人の生き様を力強く描く。オフィス北野が製作に携わり、東京フィルメックスプログラム・ディレクターの市山尚三氏がプロデューサーを務めた日中合作映画。

ジャ監督は「新しい作品を日本で上映できうれしいです。個人的にも大事な作品であり、クリエイティブでも新しい挑戦ができた作品」と挨拶し、「4人の人間に軸を置いて作り、個人が出会った暴力と悲劇を描いたが、暴力自体は世界で何千年も続いていたこと。映画を通じて人々の気持ちがつながることができると思った」と作品のテーマに暴力を選んだ理由を話す。

これまでとがらりと作風が変わったことを問われると、「かつては悲劇的な状況を受け入れて耐える人々を撮ってきました。しかし、この数年現実に起こった事件を調べると、そうではなかった。また、中国では長年映画で暴力を語ることが許される環境になかったので、語ってみたいと思った。暴力とは何かと考えたとき、人間の本質にあるものだと思った」と説明。さらに、「暴力がなくなることを願って、この作品を撮りました。一方で(社会問題などの)暴力に対し、暴力で立ち向かった人の気持ちも尊重します」と語った。

近年、中国版Twitterの微博(ウェイボー)をはじめインターネットの普及で人と人とのかかわり方が劇的に変化したことに触れ、今作製作のためのリサーチにも大きな役割を果たしたという。また、貧困や格差社会など個人が苦境を迫られる現代中国の状況は、武侠小説や映画作品と重なる部分が多いと感じ、「武侠の目で今の中国を撮った」と脚本に反映したことを明かした。

ジャ監督の第2作「プラットホーム」(00)以降、すべての作品に主演し、公私にわたるパートナーであるチャオは「ジャ・ジャンクー監督と10年来ずっと一緒に映画をつくってきました。このように世界の観客の皆さんと交流できることをうれしく思います」と挨拶し、劇中にも登場する現代中国の若者の特徴を問われると「90年代以降生まれの若者は、新しいものに敏感に反応し、我々も教わることが多々あります。その一方で、私たちが気にもかけないようなことに傷ついたりすることがあるナイーブな人たちだと、個人的な付き合いの中で感じています」と分析した。

罪の手ざわり」は、5月31日からBunkamuraル・シネマほか全国で公開。

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