水川あさみ、初めての1人2役は「貴重な経験になった」
2014年1月14日 20:15
[映画.com ニュース] 水川あさみが1人2役で主演を務めたサスペンスホラー「バイロケーション」のプレミア試写会が1月14日、都内の劇場で行われ、水川をはじめ、共演の滝藤賢一、酒井若菜、浅利陽介、安里麻里監督が舞台挨拶に立った。
第17回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞した若手ホラー作家・法条遥氏の同名小説を映画化。自分と同じ姿形をしながらも全く別の人格をもつ“バイロケーション”を題材に、オリジナルよりもはるかに凶暴な“バイロケ”に命を狙われる女性(水川)をはじめ、“バイロケ”の暴走に追いつめられる人々の恐怖を描き出す。
水川は、「1人2役のお芝居は初めて。全く違う2人ではなく、ある意味では1人の役。なかなか私自身と対じすることはないので、複雑だったけれどとても貴重な経験になった」と手応えを実感。子を愛するがゆえに狂気に満ちていく母親役を演じた酒井も、「愛情が全ての軸になっている女性。怖く演じようと考えるのではなく、愛情を常に自分の中にもって演じていた」と役作りを語った。
浅利は、登壇者の中で唯一バイロケの存在しない水川の夫役を演じ、「僕のパートはホラー担当ではないので、不自然な感じがないように、現実感をうまく出せるようにした」と細やかな芝居を意識。おとなしいオリジナルと凶暴なバイロケという両極端なキャラクターを演じ分けた滝藤は、「僕自身はふだんはとても穏やかで、3人の子どもを愛する父親」と弁明しつつ、「とても楽しい役をやらせていただいた」と振り切った役柄を大いに満喫した。
本作は、オリジナルバージョンの「表」に対し、別エンディングバーションの「裏」が存在するという異例の上映スタイル。この日は観客の投票により、「表」バージョンが上映された。「企画開発から携わってかれこれ3年。感無量」と挨拶した安里監督は、「表と裏で見終わった後の印象が全然違う。原作の世界観やテーマ性がより出ているのが表。表があっての裏なので、ぜひ両方見てほしい」とアピールした。
「バイロケーション 表」は1月18日、「バイロケーション 裏」は2月1日より公開。