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松たか子「小さいおうち」現場で忘れられないのは山田洋次監督の地団駄を踏む足音

2013年11月28日 20:18

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山田洋次監督とキャスト陣
山田洋次監督とキャスト陣

[映画.com ニュース] 山田洋次監督の82作目となる最新作「小さいおうち」の完成披露試写会が11月28日、都内の劇場で行われ、主演の松たか子黒木華吉岡秀隆木村文乃妻夫木聡倍賞千恵子、山田監督が舞台挨拶に立った。

山田監督は、初めて手がけるラブロマンス作の完成披露とあって「昨日から不安で、いい年して夜眠れなかった。『ここで決まるんだ、この作品は』という気持ち」と緊張した面持ち。松も同様に、「私もドキドキして昨日は眠れず、今日は二度寝したほど」と明かしたが、山田監督の「スタッフ、キャストとともに一生懸命心をこめて作りました。必ずその思いがにじみ出て、皆さんに伝わることをあてにしている」という言葉に、強く同調していた。

また、黒木演じるハルの割烹着姿を、山田監督は「日本一でしょうね、この人の割烹着姿は」と絶賛した。ガッツポーズを見せた黒木だったが、「嬉しいやら……。平成生まれなのに」と顔を赤らめ、照れることしきり。また、今回の撮影現場で「障子のほこりを落とすことを習得しました!」と明かし、「上から下へなんです」と語ると場内から笑いが漏れた。

9年ぶりに山田組参加となった松は、黒木とのシーンで「私の斜め後方にいらっしゃる監督が地団駄を踏んでいらして……」と告白。さらに、「地団駄って歯がゆいという表現ですよね。そういう熱さをもって監督が現場にいらっしゃることを、健康的だと思いました。音だけで目撃することはできませんが、監督の足の音が頭の中から消えないよう、記憶に埋め込んでおこうと思います」と笑みを浮かべながら述懐した。

同作は、中島京子氏が第143回直木賞を受賞した同名小説が原作で、山田監督が初めて手がけるラブロマンス作。東京の赤い三角屋根の“小さいおうち”を舞台に、玩具会社勤務の旦那様と妻の時子、5歳の恭一ぼっちゃん、仕えて暮らす布宮タキのささやかな日常とともに、旦那様の会社で働く青年・板倉正治と時子の淡い恋愛事件に秘められた真実が、60年の歳月を経て紐解かれていく姿を描く。

小さいおうち」は、2014年1月25日から全国で公開。

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