キャリー熱演のクロエ・モレッツ、血まみれ現場で得た「大きな安心感」 その理由は?
2013年11月7日 16:00
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[映画.com ニュース]希代の美少女ヒロイン“ヒット・ガール”を演じた「キック・アス」から3年。同世代の若手女優では、頭ひとつ抜きん出た人気と実力でハリウッドを席巻するクロエ・モレッツが、主演最新作に選んだのはホラーの帝王、スティーブン・キングの処女作を37年ぶりに再映画化した「キャリー」だった。往年の映画ファンには、1976年のブライアン・デ・パルマ監督版がおなじみのはず。「リメイクというよりは、原作の再解釈」(モレッツ)という本作だが、クライマックスでヒロインが血まみれになる名シーンは健在。それでも、彼女は「終始、大きな安心感に包まれていた」と撮影を振り返る。その理由は?
「キャリーは決して醜い少女ではないの。でも、常に悩みや痛み、不安を抱えているせいで、内に秘めた美しさをうまく表現できないでいるの。心がハッピーなら、自然と美しさは表に出るでしょ。そのジレンマこそ、原作がテーマであり、演じる上での課題だったわ」
精神的にも肉体的にも自分を追い詰める役どころに、モレッツ本人も少なからず不安を抱えていたという。そんな彼女の心強い支えになったのが、母親を演じたベテラン女優のジュリアン・ムーアだった。「共演したすべての瞬間が、驚きの連続。ジュリアンのそばにいるだけで、自分でもビックリするような演技がたくさん引き出されたわ。それに名女優であると同時に、すばらしい家庭人。仕事を続けながら、幸せな家庭をもてるんだと感じさせてくれたわ」と最大限の敬意を表す。ともすれば自分を見失いがちになるティーン女優にとって、信頼できるロールモデルの存在は大きな価値となる。
もうひとり、現場のモレッツを支えた女性が、メガホンをとったキンバリー・ピアース監督だ。「ボーイズ・ドント・クライ」(99)でヒラリー・スワンクにアカデミー賞主演女優賞をもたらしており、本作でキャリーとその母・マーガレットの関係性に強いこだわりを示した。モレッツも「キンバリーでなければ、ここまで母性愛は全面に押し出されなかったはず」と認める。
ムーアとピアース監督という強い味方を得たモレッツは、「とても居心地がいい環境だった」と現場での心境を明かす。それだけに「ふだんなら感情的に踏み込めない域にも、軽々と達することができた。今まで表現できなかった感情を思い切り表に出せたの」と瞳を輝かせる。抑え込んだ怒りを爆発させるキャリーと、心の奥底に眠っていた感情を演技で表現したモレッツ。図らずも一致した両者のエモーショナルな高まりは、映画のクライマックスである、キャリーが血まみれになるシーンに結実している。
「本当にエキサイティングでクレイジーな瞬間だったわ。血のりがあまりに大量で、まるで“血のカーテン”だったけどね。感触は……、まあご覧の通りベタベタなの(笑)。でも、だからこそキャリーを演じているんだなって心から実感できたわ!」
「キャリー」は、11月8日から全国で公開。
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