リバー・フェニックス、幻の遺作が2014年公開決定!
2013年10月31日 07:00

[映画.com ニュース]1993年に23歳の若さで死去した俳優リバー・フェニックスの遺作「ダーク・ブラッド(原題)」の日本公開が2014年に決定したと、フェニックスの没後20年の命日にあたる本日10月31日発表された。
フェニックスは子役時代に主演した「スタンド・バイ・ミー」、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた「旅立ちの時」、キアヌ・リーブスと共演しベネチア国際映画祭男優賞受賞の「マイ・プライベート・アイダホ」など、実力と人気を兼ねた若手俳優として輝かしい経歴を誇っていたが、「ダーク・ブラッド(原題)」クランクアップの10日前に薬物の過剰摂取で急逝し、世界中に衝撃を与えた。ちなみに実弟のホアキン・フェニックスは、演技派俳優として活躍している。
撮影中にフェニックスの訃報が伝えられたため、「ダーク・ブラッド(原題)」は長年未完成のままお蔵入りとなっていた。ジョルジュ・シュルイツァー監督はフェニックスの死後、保険会社にフィルムを取りあげられることを恐れ、母国オランダに持ち帰り保管。シュルイツァー監督は2008年に大病を患い死に直面したことから、作品を完成させることを決意し、さまざまな条件が整ったところで09年から製作を再開した。撮影できなかったシーンはナレーションで補うなどの工夫で完成し、12年9月にオランダ映画祭でプレミア上映、13年の第63回ベルリン国際映画祭に出品された。
映画は、妻を亡くし、かつて核実験場であった砂漠の荒れ地に住む青年ボーイの物語。フェニックス演じるボーイの元に、ハリウッドからやってきた裕福な夫婦、ハリー(ジョナサン・プライス)とバフィー(ジュディ・デイビス)が車の故障のために助けを求めてやって来る。妻を亡くして以来、ボーイは世界の終末を待ちわびていたが、二人との出会いを契機にその内に秘めた本能が目覚め、緊迫していく3人の関係を描く。フェニックスには珍しい邪悪な役どころで、俳優としての新たな魅力を発見できる貴重な作品に仕上がっている。
「ダーク・ブラッド(原題)」は2014年、東京・ユーロスペースほか全国で公開。
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