鶴見辰吾&伊藤かずえ、27年ぶりの共演もあうんの呼吸「久しぶりに感じなかった」
2013年10月12日 14:00
[映画.com ニュース] 埼玉県に暮らすある家族の姿を4つの短編で描いたオムニバスドラマ「埼玉家族」が10月12日、東京・新宿ピカデリーで公開初日を迎え、出演の鶴見辰吾、伊藤かずえ、森田涼花らが舞台挨拶に立った。
福山功起、加瀬聡、角川裕明、完山京洪といった気鋭の若手監督4人が、それぞれ長女、母、父、長男を主人公にした「ハカバノート」「キャンディ」「父親輪舞曲」「ライフワーク」の4つのエピソードを監督。埼玉県に暮らす山下家のある3日間を通じて、家族の絆(きずな)やあり方を各々のスタイルで描き出す。
父親役を演じた鶴見は、「父親輪舞曲」でミュージカルに挑み「日本映画でミュージカルを成立させるのはなかなか難しいけれど、監督のしっかりとしたビジョンのもと、日常の中に潜む音楽の感覚をうまく利用。他の作品にもうまく溶け込んでいる」と自負し、「有名シェフがいる行列のできるレストランではないけれど、埼玉の町にある実はうまいオムライス屋みたいな映画」と形容した。
約27年ぶりに鶴見と共演を果たした伊藤は、「80年代の青春時代、大映ドラマで一緒に厳しい撮影を乗り越えた。数えてみたら27年経っていたけれど、久しぶりに感じなかった。とてもやりやすかったし楽しかった」と久々の共演でも息はぴったり。すると鶴見が、「昔はドラマの中でよく殴られていたけど」と付け加え、笑いを誘っていた。
長女役を演じた森田は、「しんなりほっこり温かくなる映画。皆さんの心が温かくなってくれるとうれしい」とニッコリ。埼玉県の上田清司知事も祝福に駆けつけ、「埼玉県は若手映像クリエイターを育成したいという強い希望をもっている。1つ1つが素晴らしい短編だけれど、最後にちゃんとつながって長編になるというのが不思議で、見応えのある映画。これを機に埼玉により関心をもっていただけたらうれしい」と挨拶した。