市川海老蔵、喜びの受賞会見で「父も喜ぶはず」 主演作がモントリオールで快挙
2013年9月3日 21:48

[映画.com ニュース]映画「利休にたずねよ」(田中光敏監督)が第37回モントリオール世界映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞したことを受け、主演を務める市川海老蔵が9月3日、東京・銀座の歌舞伎座タワーで、公演終了後に会見を行った。
当日急きょ開催が決定した会見だったが、紙・ウェブ媒体40社、テレビ局10社が駆けつける注目度の高さ。海老蔵本人は「日本の美しい文化が、海外の皆さんに評価されて、ありがたく光栄なこと」と喜びの声をあげた。今年2月に亡くなった海老蔵の父・市川團十郎さん(12代目)と“最初で最後”となる映画共演作でもあり「生きていたら、喜ぶはず。私としては、父との思い出が映像として残っているだけでありがたい」と思いをはせた。
映画は山本兼一氏の直木賞受賞作を原作に、時の権力者をも恐れさせた茶人・千利休の美への情熱と若き日の恋を通して、“人間・利休”に迫り、日本芸術史上唯一の殉職となった切腹にいたる真相を絢爛豪華なビジュアルで描いた。「私は千利休というお役をちょうだいして、務め上げただけ。月並みですけど、皆さんの力があってこその受賞だと思う」(海老蔵)。
受賞を知ったのは「今朝の7時か8時くらいですね。すぐブログにアップしようと思ったら『テレビで速報が出るまで待ってくれ』と言われてしまって(笑)」と相変わらずブログ更新にご執心。会見途中に、自身の携帯電話が鳴りだすハプニングもあったが、新作映画を撮影中だと明かし「歌舞伎はもちろん、こういう(映像の)方面でも精進できれば」と気持ちを引き締めていた。
日本映画がモントリオール世界映画祭で、最優秀芸術貢献賞を受賞するのは1989年の「利休」(勅使河原宏監督)、1990年の「式部物語」(熊井啓監督)に続き3度目の快挙となる。
「利休にたずねよ」は、12月7日から全国で公開される。
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