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関西の鬼才・西尾孔志監督、平田満主演の人情喜劇で商業映画デビュー!

2013年9月1日 17:35

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公開初日を迎えた「ソウル・フラワー・トレイン」
公開初日を迎えた「ソウル・フラワー・トレイン」

[映画.com ニュース] 「MIND GAME」の原作などで知られる漫画家・ロビン西氏の短編コミックを実写映画化した「ソウル・フラワー・トレイン」が8月31日、東京・新宿のK's cinemaで封切られ、主演の平田満をはじめ、共演の真凛、咲世子大和田健介西尾孔志監督が舞台挨拶に立った。

大阪で暮らす娘に会いに出かけた男・天本(平田)が、娘と同じ年頃の少女・あかね(真凛)や風変わりなチンピラと出会い、大阪の繁華街・新世界を舞台に繰り広げる人情喜劇。前作「ナショナルアンセム」で黒沢清監督や映画批評家の中原昌也氏らから絶賛され、関西を拠点に活動していた西尾監督は「横浜聡子監督や石井裕也監督や三宅唱監督を輩出した『CO2』という映画祭のディレクターをやっていたので、今この場に立っているのが不思議な気持ち」と満を持しての商業映画デビューを飾った。

平田は、「ノンストップなロードムービーなので、受験勉強以来に久々に徹夜続き。だんだんハイになってきてとても気持ち良く、充実感があった」と撮影を述懐。田舎者の父親という役どころには、「正体不明の方言を使っている。根が田舎くさいので田舎から出てきたのは分かると思う」とはにかんだ。

京都出身の真凛は、「新世界はすごく個性的な街で、違う国みたいな雰囲気のある素晴らしい街。耳かきが落ちてたり、車イスが乗り捨てられていたり、今日は何が落ちてるんだろうと毎日楽しみにしていた。あと、アコースティックギターを持って犬と散歩する変なおじさんが、『わしも撮ってくれい!』と近寄ってきた」と裏話を披露。名匠・森崎東監督作「ペコロスの母に会いに行く」など話題作への出演が続く若手注目株の大和田は、原作には登場しない映画オリジナルのキャラクターを演じ「西尾さんのお母さんのサンドイッチが本当においしくて、それを糧に頑張った(笑)。西尾さんは良い感じに素敵な変態で、平田さんの魅力と西尾イズム全開の素晴らしい映画」とアピールした。

大阪発小規模で始動した企画ながら、小林政弘監督、林海象監督、篠原哲雄監督、松江哲明監督らから称賛のコメントが多数寄せられ、西尾監督は「自分の中で挑戦だった。これまではお客さんよりも自分の映画を作ることに走りがちだったけど、自分の親が見て面白いと思える映画を作ってみたかった。自分でも驚いている」と心境を語った。

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