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役所広司、南三陸町の“再生”描くドキュメンタリーに無償参加

2013年4月1日 20:35

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ナレーションを無償で務めた役所広司
ナレーションを無償で務めた役所広司

[映画.com ニュース]俳優の役所広司が4月1日、ナレーションを務めたドキュメンタリー映画「ガレキとラジオ」の完成披露試写会に、共同メガホンをとった梅村太郎監督と塚原一成監督、舞台となる宮城県南三陸町のラジオ局でリーダーを務めた工藤浩典さんとともに出席した。

東日本大震災で60%以上の世帯が被災し、8000人以上が避難生活を送ることになった南三陸町で、地元民たちが立ち上げたラジオ局「FMみなさん」の1年間を追ったドキュメンタリー。役所のナレーション参加は梅村、塚原両監督の熱烈なラブコールで実現したといい「しかも無償で参加していただいた。足を向けて寝られません」(梅村監督)、「単なる記録では伝わらない。観客に優しく語りかけられるのは、役所さんしかいない」(塚原監督)。役所は「被災地のために役立つことであれば。それに明るく前向きな作品を作るんだという監督の思いが伝わった」と参加の理由を説明した。

「FMみなさん」は2011年5月17日に開局。元サラリーマンでリーダーの工藤さんら9人のメンバーが、ラジオ放送の経験などないなか、悪戦苦闘しながら、町の人々に笑顔と娯楽を届けようとオンエアを続け、12年3月31日に災害FMの役割を果たしたとして解散した。

役所は「ラジオ局の皆さん自身が被災者であるなか、情報発信を通して、笑顔で仕事する姿に心を打たれた」といい、自身のナレーションについては「言葉で説明し過ぎず、センチメンタルになり過ぎないよう心がけた」と振り返る。本作にはスペシャルサポーターとしてもクレジットされており、「サポーターは今日、ここに来てくださった皆さん。“再生”を描いた映画がどれだけ広がって、南三陸町に支援が届くか、これから勝負ですね」と協力を呼びかけ。工藤さんは「忘れられていないと思えるだけでも、南三陸町は勇気づけられる」と胸を熱くしていた。

ガレキとラジオ」は4月13日から公開。本作の収益は、被災地の継続した支援活動や寄付に利用される。

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