中村勘九郎、猿飛佐助役で「真田十勇士」主演!松坂桃李と初共演
2013年3月5日 06:00

[映画.com ニュース] 歌舞伎俳優の中村勘九郎が、2014年1月に上演される舞台「真田十勇士」に主演することがわかった。マキノノゾミ(脚本)と堤幸彦(演出)が初めてタッグを組む今作で、勘九郎は霧隠才蔵役の松坂桃李と初共演を果たす。
日本テレビ開局60年特別舞台として企画された「真田十勇士」は、江戸時代から語り継がれ、これまでにも数々の映画、ドラマ、舞台で取り上げられてきた。今作では、佐助や才蔵ら作品の原点ともいえる十勇士に焦点を当て、伝説はなぜ生まれたのか、真実は何だったのかを壮大なスケールで描く。
舞台が上演される14年は、豊臣家と徳川家の“最終決戦”となった大阪の陣が開戦して400年という節目の年。今作は、主君・真田幸村に使える佐助が、同じ忍び出身の才蔵と再会し、ともに幸村のために戦うことを決意するところから始まる。佐助が集めた真田十勇士は、徳川方を相手に忍術や妖術を巧みに使い分けながら勇猛果敢に活躍するが、豊臣家滅亡をきっかけにその運命は嵐にのみ込まれていく……というストーリーだ。
1年間にわたる襲名披露公演を終え、亡き父・中村勘三郎さんの思いを胸に新たなる一歩を踏み出す勘九郎は「日本人が失いつつある心や、何かのために信念をもってやり抜くという、典型的な人物が描かれていると感じます。プライドを持って生きることの大切さや、人間の持っている根本的な部分を伝えたいと思っています」と意欲満々。一方の松坂も思いは負けていない。オファー前日に「いつか霧隠才蔵をやってみたい」とマネージャーに話していたそうで、「雑誌や番組で話していたわけではないのに……とすごく驚いたし、鳥肌が立ちました」と語っている。
初共演となるふたりは、まだ顔合わせこそ実現していないが、今作にかける思いは同じだ。勘九郎は「立ち回りが結構多い舞台になるはずなので、自分が動けるか心配です。若い松坂さんに殺陣を担ってもらいたいです。僕はあまり動かない佐助にしてもらおうかな(笑)」とジョークを交えながらも、対面を心待ちにしている様子。松坂は貪欲な姿勢をうかがわせ、「表面的なことだけでなく、内面にあるものをご一緒させていただく3カ月という時間の中で、盗めるだけ盗んでいこうと思っています。自分の財産になる作品にしたいです」とコメントを寄せた。
演出を担当する堤は、マキノ作品を手がけることになり「今回の『真田十勇士』は新解釈とのこと。胃が痛むほど緊張します」と話しているという。それでも、「とんでもない舞台表現、テクノロジー的にも21世紀型のエンタテインメント作品としてチャレンジしたいのですが、同時に日本人の腑(ふ)に落ちるオーソドキシーも持ち合わせた活劇でありたいと思います」と意欲をみなぎらせている。
「真田十勇士」は、2014年1月に東京・青山劇場で上演。2月に大阪公演も開催される。
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