ブルース・ウィリス、「ダイ・ハード」のジョン・マクレーンと歩んだ25年間
2013年2月15日 14:00

[映画.com ニュース] ブルース・ウィリスがその代名詞ともいえる刑事ジョン・マクレーンに扮する人気シリーズ第5弾「ダイ・ハード ラスト・デイ」が2月14日、全米や日本をはじめ各国で一斉に公開された。前作「ダイ・ハード4.0」から5年ぶりにマクレーンを演じたウィリスのインタビューを、映画.comが独占入手した。
今作ではロシアの首都モスクワを舞台に、疎遠になっていた息子ジャック(ジェイ・コートニー)とともに陰謀に巻き込まれていくマクレーンの姿が描かれる。前作で成長した娘と再会したマクレーンは、今度は息子とタッグを組むことになるが、このアイデアはほかならぬウィリス自身によるものだという。「ストーリーラインをスタジオに持ち込んで、気に入ってもらったから、その後のプロセスもずっとかかわってきた。かなりシンプルなアイデアだよ。1作目でジョンの妻ホリーのデスクに写真があって、そこにジョンとホリー、2人の子どもが写っていた。あの時はちびっ子に過ぎなかったけど、いまや2人は大人になっていてもおかしくないほど十分に長い時間が過ぎたからね。この父子はタイプがそっくりなんだ。うまくいかないのは、お互いにあまりに似ているせいだ。そういうストーリー、アイデアが気に入ったんだ」
ウィリスは、シリーズのひとつのポイントを「ジョン・マクレーンがどうしていいかわらない状況に陥ること」だと分析。今回はマクレーンが初めて海を渡り、ロシアに赴くことによって、そのポイントが強調されると話す。「ジョンが陸の上の魚のような状況に陥り、どこへ行こうと何か別の障害に出くわす。たとえば、彼はロシア語を話せないし、そこではどんなルールなのかも分からない。だから、彼は自分でルールを作ってしまうんだ」
マクレーンといえば、いつも事件に巻き込まれてしまう“ツイていない男”だ。しかし、「なんだってこんな目に遭わなきゃならねえんだ」と愚痴はこぼすが、自ら正しいと思うことを貫き、結果、どんな最悪な状況も乗り越えていく。「彼は筋の通った男なんだ!」と話すウィリスが、いまなお愛されるマクレーンについて分析する。
「彼がすべてを理解している人だとは思っていない。いまだに正しいことは何なのか、気持ちが揺れるんだ。特に家族に関する問題になるとね。彼は、息子や娘、前妻にどうやって話しかけていいか分からないんだ。それに、彼はものすごく男らしいわけでもない。ジムに通って鍛えていたりはしない。彼は手にした道具を使ってその場をやり過ごすだけだ。彼は筋の通った男で、正しいことと同じくらい間違うことも多いが、ただ自分の法に従って正しいことをやるだけだ。彼の行動とか、行動のもとになっている規範は変わっていなくて、これまでのシリーズ全作でそのように演じてきたんだ」
25年がたっても変わらないマクレーンを演じ続けてきたウィリスだが、「同じキャラクターを5回も演じたあとでも、まだ新鮮な気がする。どうしてかは分からないが。第2作を作った時、あの当時はまだシークエル(続編)という言葉がなかったんだ。単に、『もう1本やろう!』と言っただけだ」と振り返る。
「30歳の役者に向かって、『これから5年間のうちに、君は30歳から57歳まで演じ、5本の映画をやってほしい』と言ったとしたらどうなるか。もし、それが私だったら、ひどくダメなものにしてしまうだろう。そういう形ではうまく行かないはずだ。25年間をかけて5本の映画をやったことで、私の人生を何編かに分けて見るようなものになったんだ」
ジョン・マクレーンがたどった25年間は、ウィリス自身の25年間でもある。やはり、ジョン・マクレーンは、ブルース・ウィリスの代名詞にほかならない。
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