J・ゴードン=レビット&J・フランコ、ベルリンで火花 監督作がエロティック路線で競合
2013年2月12日 15:56

[映画.com ニュース] 第63回ベルリン国際映画祭は前半を終え、ガス・バン・サント、ジョセフ・ゴードン=レビット、ジェームズ・フランコの監督作など、注目作が続々と上映された。
マット・デイモンが共演のジョン・クラシンスキーと共同で脚本を書き、バン・サントがメガホンをとったコンペティション参加作品「Promised Land」は、この監督には珍しい正攻法の社会派映画だ。農業一家に育ち、現在は天然ガスの開発会社の営業をしている主人公が、地方の農村地帯を訪れ、天然ガス開発のための土地買収を働きかける。貧しい農民たちに同情的なのか、単に会社の回し者なのか。環境問題も絡んだデイモンらしい生真面目な主題だが、アメリカでの評判はいまひとつ。ベルリンでも評価が微妙に分かれるところとなった。
一方で、ふたりの若手俳優兼監督は、セクシュアリティを扱った題材を取りあげ、パノラマ部門で上映された。ゴードン=レビット監督・主演の「Don Jon’s Addiction」は、インターネットのポルノサイトを見て自慰行為に明け暮れる主人公を描いたコメディ。ゴードン=レビットがこれまでのイメージを覆すようなセックス・アディクトを演じるほか、色気たっぷりのスカーレット・ヨハンソンやジュリアン・ムーアら共演陣も豪華で笑える。
フランコは、ドキュメンタリー監督のトラビス・マチューズとの共同監督作で、1時間の中編となった。80年のゲイ・シーンを取り上げたカルト映画「クルージング」が、検閲とゲイの活動家からのバッシングで約40分のカットを強いられたことを機に、そのカット部分とはどんなものだったかを想像して描いたもの。ただし、ややアイデア倒れに終わっているのが惜しい。
フランコは、この他にも2本の出演作が上映されたが、そのうちの1本「Lovelace」では、プレイボーイ誌の創刊者として知られるヒュー・へフナーに扮した。こちらは70年代の伝説のポルノ映画「ディープ・スロート」に主演した女優、リンダ・ラブレースの悲劇的な半生を描いた伝記で、ヒロイン役をアマンダ・セイフライドが体当たりで熱演。監督は、アレン・ギンズバーグを描いたフィクション「Howl」で知られるロブ・エプスタインとジェフ・フリードマンで、見応えある1本となっている。
それにしても、若手人気俳優が期せずしてエロティックな路線で競い合っているのが面白い。(佐藤久理子)
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