柴田恭兵、上川隆也との初コンビにリラックス?「舘さんだったら全然違う」
2013年1月31日 16:00
[映画.com ニュース] 上川隆也と柴田恭兵の初共演で、人気作家・高村薫の人気小説をWOWOWが連続ドラマ化した「レディ・ジョーカー」の第1話完成披露試写会が1月31日、都内のホールで行われ、主演の上川と柴田、水谷俊之監督が舞台挨拶に立った。
平山秀幸監督によって映画化もされた同名原作は、累計発行部数100万部を超える大ベストセラーで、1985年の「グリコ・森永事件」に着想を得た社会派サスペンス。業界トップのビール会社社長・城山(柴田)が何者かに誘拐され、刑事の合田(上川)らが必死の捜査にあたるが、ほどなく城山は解放される。その裏で、犯行グループは350万キロリットルのビールへの異物混入をにおわせ、城山に20億円を要求していた。高村の直木賞作を映像化した連続ドラマW「マークスの山」のスタッフが再結集した。
「マークスの山」に引き続き合田役を演じた上川は、「前作もとても密度の濃い作品だったので、役と向き合う時間が取れた。合田の立ち振る舞い、佇まい、行動など裏付けられて演技ができたし、環境の変化も含めて新鮮に向き合えた」と手応え。また、「衣装合わせの時に出てきた『合田って猟犬だよね』という言葉が僕の中で大きかった。本庁から所轄に移ってもモチベーションを下げずに職務を全うし、自分が求めるものに対して迷うことなく動くことができる男」と役柄をつかんでいた。
追いつめられる城山役を演じた柴田は、「撮影の3カ月間ずっと苦しくて大変だった。食欲もなくなるし、言葉数も少なくなるし、家に帰れば疲れていて笑顔が少ないと文句を言われ……やっと城山から解放されたけど、久々に衣装を着たら心臓がキュっとなった」と見事なまでに役に入り込んでいた。「あぶない刑事」シリーズなど刑事役のイメージも強いが、「監視されるのがこんなにつらいとは思わなかった(笑)。精神的に追い込まれきつかった。刑事の方が楽です」。さらに、「上川君にだったら動揺している姿も見せてもいいかなという感じがした。相手が舘(ひろし)さんだったら全然違うと思うけど」と明かし、笑いを誘っていた。
「マークスの山」でも演出を務めた水谷監督は、「『マークスの山』とは全くテイストが違う話だけど、高村さんの原作の魅力は群像劇の面白さ。複雑で壮大な話を大きな世界観を描いているので、どういう風にドラマ化しようかと大変苦労した」と述懐。そして、「これは全ての登場人物がジョーカーを引いてしまった話だと思って撮ろうと思った。ジョーカーは運命、全ての登場人物が運命に翻弄されながら必死に生き抜いていく話」と語った。
連続ドラマW「レディ・ジョーカー」は、WOWOWで3月3日午後10時から放送開始(全7話、第1話無料放送)。
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