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「フローズン プラネット」女性監督、“女子力”で「過酷な撮影乗り切った」

2012年12月20日 16:33

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来日したエリザベス・ホワイト監督
来日したエリザベス・ホワイト監督

[映画.com ニュース] 英BBCが手がけるネイチャー・ドキュメンタリー、“プラネット・シリーズ”第3弾「フローズン プラネット BBCオリジナル完成版」のブルーレイ&DVDが、12月21日にリリースされる。来日したエリザベス・ホワイト監督が、撮影現場の裏側や完成までの軌跡を語った。

これまで「ディープ・ブルー」「アース」と劇場公開されてきたBBCのビッグプロジェクト第3弾は、北極と南極に特化したシリーズ最終章。撮影総日数2356日をかけ、地球最後の未踏の地とされる極地で、世界初となる映像の数々を収めたシリーズの集大成となる。

博士号をもつ動物学者でありながら、過酷な水中撮影もこなすなど多分野で活躍するホワイト監督。極地での撮影は想像を絶するものだったそうで、「精神的に大変なのは天気などでうまく撮影できないという待ちの時間。体力的には氷の下でのダイビング撮影はとても大変だった。だけど私だって強いのよ(笑)。男性7人、女性3人の監督チームだけど、女性だからこそコミュニケーション力に長けた部分もあって、まさに“女子力”で過酷な撮影も乗り切ったわ」と頼もしい。その過酷な撮影を乗り越えたおかげで、「息をのむほど素晴らしく、誰も見たことのない映像がたくさん撮れた。微速度撮影で氷が海面下に伸びていく通称“死のつらら”をとらえた時はカメラマン自身も驚いていたし、白イルカの空撮も素晴らしい出来。CGだと思う人が多いくらい」と圧巻の映像の数々がカメラに収められた。

オスのアデリーペンギンが他の巣から石を盗んで知らぬ顔をするなど、ほほ笑ましい映像も随所に盛り込まれているが「教育的でありながら娯楽要素も強いのがBBC。あれは繁殖地で4カ月近く50万羽のペンギンに囲まれながらの長期間の撮影だからこそ撮れた奇跡のショット。キャラクターを大事にしながらも動物たちを擬人化しないように、観客に想像させるというフィクションに近いアプローチをとりながらストーリー性を大切に構築した」と語る。また、「自然科学のドキュメンタリーにストーリーを応用できれば面白いと思うので、色々な映画を見る。『ハッピー・フィート』も参考にしたわ。ペンギンの動きってコミカルで親しみやすい。アニメーションなら何でもできるけど、それを本物の映像でも表現できたら観客も驚くと思ったの」と意外な作品からもインスピレーションを得ていた。

日本でもNHKでスペシャル版が放送され、その驚異の映像の連続に大きな反響が巻き起こった。「イギリスでも社会現象になるほど話題になったわ。『これは他の惑星じゃないか』『フィクションじゃないか』という意見すらあったけど、紛れもなく地球という惑星の一部。ふだんは遠いと思うことを身近に感じ、何かに気づいてくれたらうれしい」とほほ笑んだ。

愛らしいペンギンの生態や雄大な大自然を描きつつ、地球温暖化に対する問題提起も本作の重要な要素の1つである。「極地の状況は刻一刻と変化していて、それを止めるために何ができるかは研究家でも統一の見解がない。すでに膨大な量の氷が溶け始めているので、ひとつの国がどうこうではなく地球全体がグローバルに変えていかなければならない。いち映像作家が何をどう提案したらいいかは難しいけれど、遅すぎないことを祈るばかり」と希望を灯した。

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