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森田芳光監督偲び「間宮兄弟」佐々木蔵之介&塚地武雅が再結集

2012年12月9日 20:45

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パジャマ姿で森田芳光監督をしのんだ 佐々木蔵之介と塚地武雅
パジャマ姿で森田芳光監督をしのんだ 佐々木蔵之介と塚地武雅

[映画.com ニュース] 昨年12月に急性肝不全のために死去した森田芳光監督を偲び12月9日、東京・銀座シネパトスで「森田芳光祭」と銘打った特集上映が開催。「間宮兄弟」に主演した佐々木蔵之介塚地武雅(ドランクドラゴン)がトークショーを行った。

本作は、江國香織の同名小説を原作に、30歳を超えても仲良く同居する明信(佐々木)と徹信(塚地)の間宮兄弟の姿を通して、何気ない日常の幸せを優しく描き出す。佐々木と塚地は、劇中でも着用したパジャマ姿で登場。劇場公開から6年半を経てのトークイベントの開催、そして万雷の拍手で迎えられたことに佐々木は「感慨深いです。うれしいな……。監督もきっと喜んでくれると思う」としみじみと語った。

「俳優の塚地武雅です」と挨拶し笑いを誘った塚地だが、主演はもちろんのこと本格的な演技は本作が初挑戦だった。これをきっかけに演技の仕事が飛躍的に増加したといい、「『間宮兄弟』に人生を変えられました。森田監督の秘蔵っ子だと思っています(笑)」と語った。

公開当時、2人は30回以上のトークイベントに出席。予告なしで勝手に行なったものや、報道陣向けの試写への乱入、さらに塚地がネタを考え漫才を披露したこともあった。佐々木は、「本を書いてもらって、カフェで稽古することになったんだけど、ペット可のカフェで周りがみんな犬を連れている中で男2人の打ち合わせをしたこともあった(笑)」と述懐。当時はチケットを自ら買い取り、サインを書いて手売りしたこともあったそうだ。

塚地は、かつてテレビで見た森田監督のオールバックにサングラスという風貌が強烈に印象に残っていたそうで、また、「松田優作と殴り合いのケンカをした」といった噂から「メッチャ怖い人だと思っていた」。だが実際に会ってみると、「本当にシャイで人見知りだから僕の方を見ない。僕も人見知りなので2人とも顔を見ずにしゃべっていた」と笑った。

61歳という若さでの逝去が惜しまれるが、塚地は「この6年で多少は腕が上がったと思うので『どうですか? 成長できたでしょ?』というのを見せられなかったのが心残り。でも天国できっと見ていてくれると思うので、もっと腕を上げていきたい」と今後の俳優としての活動を通じての恩返しを誓う。佐々木は「愛されるようにとみんなで一緒に作品をつくり、6年半経ってこうやって同じ場に立たせていただけることに、監督に感謝してます。一緒に仕事ができたことは僕の誇り。僕も塚ちゃんと同じく監督の秘蔵っ子とさせてもらいます」と胸を張った。

この日は本作のほか、長編デビュー作「の・ようなもの」、松田優作主演で夏目漱石の小説を映画化した「それから」、同じく松田主演のヒット作「家族ゲーム」を上映。客席には京都や愛知など地方から上京した観客の姿も見られた。

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