杏がNHK朝ドラのヒロインに決定! 父・渡辺謙も「頑張れ」と激励
2012年11月12日 20:00
[映画.com ニュース]女優の杏が、2013年後期のNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」でヒロインを務めることが決定。ドラマ「JIN-仁-」などで知られる森下佳子が脚本を担当することも発表され、11月12日に東京・渋谷の同局で会見した。
連続テレビ小説89作目で、NHK大阪放送局の制作による本作のテーマは“食”。東京の洋食屋の娘に生まれ、大阪の家庭に嫁いだ卯野め以子が東西の違いに戸惑いつつも母として、主婦として激動の大正、昭和の時代を力強く生きていくさまを描く。
杏は「このように大きな役をいただき光栄であるとともに、責任ある立場だなと思いこれから頑張っていきたいと思います」と挨拶。自らも東京出身ということで、「大阪に行って新しい発見の中で戸惑ったり驚いたり喜んだりというのを、一緒に追体験していくんじゃないかと思います。大阪に嫁に行くようなつもりで、全国のみなさんに食を通した幸せ、誰かと共有する幸せをお届けできたら」と期待と意気込みを口にした。
主人公・め以子の17~18歳の女学生時代から成人した子どもを持つ40代までを一人で演じる予定で、岡本幸江プロデューサーは「新人ではなくキャリアを備えた方にということで、オーディションではなくぜひ杏さんに」と一本釣りでヒロイン役に迎えたことを明かした。
「これまでインタビューで理想の女性を尋ねられたら、必ずといっていいほど『明治から大正、昭和の時代を生きた女性』と答えてきた」という杏。「この時代の女性は古き良き伝統を持ちながら、全く新しい価値観、新しい風に吹かれて強く生きてきた女性。まさに今回のヒロインはその時代を生き抜いた女性でうれしく思っています」と笑顔を見せた。自身の食生活で大切にしていることは、「三食必ず食べるようにしています。どんなに朝が早くても自分で作って食べます」とニッコリ。長期にわたる撮影をしっかりと食べて乗り切ることを誓った。
この日、出演決定の情報が解禁されると同時に、父親でNHKの大河ドラマ「独眼竜政宗」などで主演を務めた経験を持つ渡辺謙に報告したそうで、「『長丁場だけど頑張るように』と言われました」と明かす。報道陣向けの写真撮影でカメラマンから「『ごちそうさん』という感じで!」とリクエストされると、戸惑いつつ「これですか(笑)?」と出演するバラエティ「ぐるぐるナインティナイン」の「ゴチになります!」でおなじみの“押忍”のポーズで笑いを誘っていた。
脚本を手掛ける森下は「朝の15分、目の前に広がっている食事を見て『おれも今日も頑張ろう』と思えるような作品にしたい。食卓が豊かになること、逆に寂しくなることがどういうことなのかを一緒に感じていただけたら」と語った。め以子の夫役をはじめとする共演陣は未定で今後、随時発表される予定。岡本プロデューサーは「昭和の香りがするいい男を」と期待をあおった。
「ごちそうさん」は2013年5月クランクインを予定。9月30日から放送開始(全150回予定)。