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中谷美紀、7年前の自らを振り返り「幼かった」と反省

2012年9月15日 21:33

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笑みを浮かべる中谷美紀
笑みを浮かべる中谷美紀

[映画.com ニュース] 女優の中谷美紀が9月15日、エッセイ集「女心と秋の空」(幻冬舎刊)の発売を記念し、東京・丸善丸の内本店で行われたトークショーに出席した。

文芸誌「パピルス」で2005年12月号から開始した人気の連載エッセイをまとめた同書。インドを旅行した際の紀行シリーズが25万部を超えるベストセラーになるなど、“文筆家”としても輝きを見せる中谷の「自虐の詩日記」以来6年ぶりの新刊となる。

今回の単行本化について、「何となくページ数がたまったから編集さんが……(笑)」と言いつつ、7年の連載の中でうちなる変化を強く感じている様子。「29歳で連載を開始したのが『嫌われ松子の一生』の直後。そこから、もがきながらいろんな出あいを重ねて昨年、初舞台を踏んで自分の気持ちに一つの区切りができたのかなと思います」と語る。

7年前の自分を省みて「幼かった」と苦笑い。今回の単行本化にあたり「読み返してみて恥ずかしいページがいくつかあり、そこは削ったり加筆したりしました」。当時は「(『嫌われ松子の一生』の)中島哲也監督と真っ向から戦っていて、いまならもう少し違ったかなと思うんですが、監督の演出がトラウマでもうこの仕事をやめようとインドに旅立ったんです」と明かす。「社会的立場も何も全く関係ない場所で、断言できることが何もなくなって全てがどうでもよくなって……。連載のタイトルすら浮かばなくて『テーマも書きたいこともない』と最初の連載で書いたんです。それは読者をバカにしていると思うし今回、削除させていただきました(苦笑)。本当にひどかったし反省しています」と恥ずかしそうに告白する。

単行本のタイトルは「迷って迷って、いまも迷っていて、混迷の中で『確かなものなど何もない』ということだけが確か」という実感を表したもの。その中で「目の前のものを全て失っても、生きていける自分でいたい。握りしめるのではなく、手放しても生きていけるようになりたい」と生きる上での指針を重ねる。

結婚観、恋愛観に話が及ぶと、NHKドラマ「白洲次郎」の白洲次郎と自身が演じた妻・正子の関係に触れ「次郎さんは2人の仲の良さの秘けつについて『一緒にいないこと』と言うんです。自立した関係、各々を尊重しつつ別々の価値観を持ちながらもつながっている関係が素敵だと思います」と語った。

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