映画ファンからのカンパは1億円！「アイアン・スカイ」特別動画を独占入手

特別映像は、本編の音楽を手がけたインダストリアルバンド「ラインバッハ」の重厚なサウンドとともにスタート。完全武装した兵隊の行進に続き、巨大な宇宙船が映し出される。ナチスのシンボルである逆かぎ十字型の要塞（ようさい）から飛び立った無数の宇宙船が地球へと迫るなか、「ナチスを倒すため、諸君の寄付が必要だ！」と呼びかける内容となっている。

本作の製作陣は公式サイトでこの映像を公開し、世界中の映画ファンにカンパを募った。1000ユーロ（約10万円）以上を出資したサポーターは、エンドクレジットに名前が掲載されるなど、寄付金額に応じた特典を用意。キャストが出席する上映パーティーの企画、ポスターやTシャツといったオリジナルグッズの販売でも資金を集め、約100万ユーロ（約1億円）の調達に成功した。

サポーターに募ったのは資金だけではない。「Wreckamovie.com」という映画製作のオンライン･コミュニティー上で、ストーリーのアイデアやキャラクターの名前を募集。まさにファン参加型の映画で、「第二次世界大戦後、敗北したかに見えたナチス軍は月の裏側に逃げ込んだ。そして2018年、地球を侵略しに帰って来る」というB級感あふれるプロットながら、クオリティーの高いVFXによるアクションシーンや、現代のアメリカや国際政治に対する風刺を盛り込んだエンターテインメント作品に仕上がった。

「アイアン・スカイ」は、9月15日から東京・台場のシネマメディアージュで開催されるフィンランド映画祭2012のオープニング作品。9月28日からTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国で公開される。