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佐藤浩市&西村雅彦、息ぴったりの掛け合いを成島監督絶賛

2012年7月27日 05:00

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「草原の椅子」の撮影に臨む佐藤浩市(右)と西村雅彦
「草原の椅子」の撮影に臨む佐藤浩市(右)と西村雅彦
(C)2013「草原の椅子」製作委員会

[映画.com ニュース] 宮本輝氏の人気小説を成島出監督が映画化する「草原の椅子」の岡山・白石島での撮影現場が7月26日、報道陣に公開され、主演の佐藤浩市西村雅彦、成島監督が取材に応じた。佐藤と西村は同い年ということもあり、息もぴったり。成島監督が「おふたりとは初めてなので、とてもうれしい。ふたりの掛け合いはとても楽しく見させてもらっている」と絶賛するほどだ。

同作は、カメラメーカーの営業局次長として働く遠間憲太郎(佐藤)と、取引先である「カメラのトガシ」社長・富樫重蔵(西村)の50歳を過ぎてからの友情を軸に描かれる。この日の撮影は、母親からの虐待で心に傷を負った少年・圭輔(貞光奏風)を預かることになった憲太郎が、親友・富樫から白石島にある実家に圭輔を連れて遊びに行こうという提案を受け入れ、3人で釣りをするシーンだ。

午前6時過ぎからの撮影では、佐藤と西村が演技初挑戦となる奏風くんに優しい視線を注ぎながらも、重要なシーンでは佐藤が「ここが圭輔の見せ場だぞ!」と叱咤激励するひと幕も。奏風くんは何度かNGを出したものの、成島監督が「OK!」のひと言を発した瞬間には、佐藤と西村も思わず表情をほころばせていた。

原作の宮本氏は、阪神・淡路大震災で自宅を失ったことがきっかけとなり約6700キロ、40日間におよぶシルクロードを旅し、その経験がもとになり今作を発表した。佐藤は、「宮本さんがこの原作を書いた当時の50歳と、今の50歳は違う。原作のほうが大人の50歳だと思う。今の日本に対する思いが、現在のほうがいい意味で“軽い”と思った」と分析。西村も、「原作は阪神大震災の設定、本作は東日本大震災後の設定になっているが、人間はそれほど成長していないのではないかと思う」と同調する。

撮影は、8月3日から約1カ月半にわたり、パキスタン・イスラム共和国のフンザ、カリマバード、スカルドゥなどで長期ロケに突入する。同地域での映画撮影は世界初の試みだけに、成島監督は「素晴らしい景色の場所なので、事故のないようにいい画を撮りたいと思っている」と意気込んだ。クランクアップは9月中旬を予定。公開は、来春。

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