菊池亜希子主演「よだかのほし」9月22日公開
2012年7月22日 13:30
[映画.com ニュース] 宮澤賢治の童話「よだかの星」をモチーフにした映画「よだかのほし」(製作・配給:アン・エンタテインメント/制作協力:寿々福堂/後援:銀河プロジェクト)は、9月22日から新宿武蔵野館で公開されることが決まった。
本作は、昨年の東日本大震災後、宮澤賢治のメッセージが再評価されるなか、岩手県・花巻を舞台に、自らの生きる力を取り戻していく主人公の姿を描くもの(82分)。宮澤賢治の生まれ育ったイーハトーブの町・花巻でロケを敢行。撮影は、昨年9月の「花巻まつり」の期間を中心に、主人公のトワが祭りにとけこむ場面やかがり火の鹿踊、イギリス海岸、賢治の井戸、市民の家など、地元の手触りが伝わるロケ地をめぐって撮影された。今年は「花巻まつり」が420周年を迎え、来年は宮澤賢治没後80年と記念イベントが続き、新たに “イーハトーブの花巻” は脚光を浴びている。
都会で気ままに暮らす本郷トワ(28歳)。同郷のおばあちゃん町子さんと出会ったことから、トワは町子さんとの約束を果たすため10年ぶりに故郷の花巻に帰る事になった。トワにとっては、故郷花巻は父との死別で、一度は封印した辛い場所。幼なじみ、祭りの活気、大切な思い出。トワは今を生きる情熱を再生させていく。
主演は、 “文化系女子のカリスマ” 女優の菊池亜希子。本作が「森崎書店の日々」(日向朝子監督/10年)以来の主演作で、現在公開中の「わが母の記」(原田眞人監督・12年)にも出演している。今回の役に対して菊池は、「主人公と同じ世代なので、漠然とした不安の中で社会人として生きる感覚はよく分かった」としている。ほかに北上奈緒、佐藤誓、いせゆみこ、と地元岩手出身の俳優陣が参加。脚本・監督は注目の新鋭・斉藤玲子が手掛け、繊細な演出と透明感のある映像感覚が評価されている。(文化通信)