堤幸彦監督“テレパス家政婦”木南晴夏を「天才」と絶賛
2012年5月16日 13:30
[映画.com ニュース] 堤幸彦監督の最新作「MY HOUSE」と、演出を手がけたドラマ「家族八景」のダブル上映会が5月15日、東京・新宿バルト9で行われ、堤監督と「家族八景」で主演を務めた女優の木南晴夏が出席した。堤監督は、自らが手がけた「20世紀少年」シリーズにも出演している木南を「彼女は天才ですから」と大絶賛。ドラマで他人の心が読める家政婦という難役を演じた木南は、「難しいと思ったことはない」と“天才ぶり”を発揮していた。
「家族八景」は筒井康隆氏の同名小説を原作に、堤監督をはじめ、白石達也、高橋洋人ら気鋭のクリエーター5人が演出を手がけ、今年1月から全10回放送された。他人の心を読むことができる超能力者(テレパス)の火田七瀬が、家政婦の仕事で入った家庭の秘め事を次々と暴いていくSFホームドラマだ。
シナリオも5人の脚本家が分担しており「毎回、脚本によって七瀬のキャラクターが全然違う。今までそんなドラマはなかったが、きっと家族を転々とする七瀬なら、キャラクターも同じじゃないだろうと思った」(木南)。堤監督が「今後はもっと“大人の仕事”をしたらどうかな」と提案すると、「実は根っからの悪い女を演じてみたいんですよ」と野望を語った。
一方、5月26日から公開されるモノクロ映画「MY HOUSE」は、路上生活者の生き方を通して“自由と幸せ”の本質を問いかける野心作。堤監督も「そろそろ世の中に刻印を残すような作品をつくらないと、監督として死ねないと思った」と作品への思いは格別だ。
路上生活者の鈴木さんを軸に、エリートコースを目指す中学生や潔癖症の主婦ら、交わるはずのない人たちの生活がある事件をきっかけに交錯していくというストーリーで「今回は映像ではなく、役者の存在感を重視した」。モノクロを選んだ理由を「路上生活者が暮らすブルーシートだとか、そういう“イメージ”を忘れてもらうために白黒にした」と説明していた。
ドラマ「家族八景」Blu-ray&DVDは6月6日発売。「MY HOUSE」は5月26日から全国で公開される。
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