映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

名匠O・イオセリアーニ、タルコフスキーとの交流秘話明かす

2012年2月17日 13:45

リンクをコピーしました。
映画論を語るオタール・イオセリアーニ監督
映画論を語るオタール・イオセリアーニ監督
(C)RYO OGAWA

[映画.com ニュース] 旧ソ連体制下のグルジアを離れ、1979年からフランスを拠点に映画を撮り続けている名匠オタール・イオセリアーニ監督の4年ぶりの新作「汽車はふたたび故郷へ」が公開される。自分の信念を曲げずに映画を撮りたいと願うグルジアの若き映画監督が、自由を求めてフランスへ向かう姿を描いた半自伝的な作品だ。

ゆったりとしたリズムの中に、優しいまなざしで個性豊かな人々を描き、社会風刺のきいたユーモアをしのばせる。人生のほろ苦さと、自由を追求する人間の姿が本作でも詩情豊かに描かれている。監督にとって映画は、せりふではなくリズムが大切だという。

「映画は時間の中で流れる芸術です。その点、ダンスや音楽に似ています。そして不可逆的にダンスと音楽にはリズムとテンポがあります。リズムという概念は、存在するあらゆる概念、職業にとって重要です」

カットバックやクローズアップは用いず、長いワンシーン、ワンショットが特徴だ。長さを好む理由をこう例える。「ギリシャの大詩人、ホメロスはとても長い叙事詩を書いています。ロシアの女詩人、アンナアフマートワはホメロスの詩について、『何と愛すべき長さ!』と言いました。このように長い詩であれば、読む者にとってその間にリラックスしてじっくりと考える時間があります。同じ作品の時間の中で、例えば2時間の作品を早回しにして、1時間に縮められるとする、そうすると何もかもが失われてしまうと思うのです」

アンドレイ・タルコフスキーフェデリコ・フェリーニルネ・クレールジャック・タチマノエル・デ・オリベイラ……ヨーロッパ映画史に燦然とその名を残す巨匠たちと親交を持ち、互いに刺激し合いながら自身は今年78歳を迎えた。タルコフスキーとビール1本を賭けて、カットつなぎ数の少なさを競って勝ったというエピソードを、笑みを浮かべながら明かす。

「見かけは老人に見えますが実は心の中は18歳なのです。18歳の時と同じことを今も考えていますし、私は80歳になっても同じことを考え続けるでしょう」。そして、これから映画製作を目指す者へ向けこう語る。

「我々はいつかは死んでいく人間ですから、苦しみ考えます。そしてその終わりは悪いことだと知っています。だから人間はお互いに連帯することが必要です。金儲けのことや、生活は惨めだとばかり考えていてはいけません。自分の世界と民族と共に生き、良いものを作って他の人々を助けてあげて下さい。我々が手を取り合わないといけません。手を取り合うこと、それこそが本当の映画だと思うのです」

汽車はふたたび故郷へ」は2月18日岩波ホールで公開。

アンドレイ・タルコフスキー の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

映画「F1(R) エフワン」の注目特集 注目特集

映画「F1(R) エフワン」 NEW

【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上

提供:ワーナー・ブラザース映画

たった1秒のシーンが爆発的に話題になった映画の注目特集 注目特集

たった1秒のシーンが爆発的に話題になった映画 NEW

【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!

提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男の注目特集 注目特集

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男

【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。

提供:東映

186億円の自腹で製作した狂気の一作の注目特集 注目特集

186億円の自腹で製作した狂気の一作

【100年後まで語り継がれるはず】この映画体験、生涯に一度あるかないか…

提供:ハーク、松竹

なんだこの映画は!?の注目特集 注目特集

なんだこの映画は!?

【異常な超高評価】観たくて観たくて仕方なかった“悪魔的超ヒット作”ついに日本上陸!

提供:ワーナー・ブラザース映画

すさまじい映画だった――の注目特集 注目特集

すさまじい映画だった――

【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。

提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

“生涯ベスト”の絶賛!の注目特集 注目特集

“生涯ベスト”の絶賛!

「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】

提供:KDDI

究極・至高の“昭和の角川映画”傑作選!の特別企画 特別企画

究極・至高の“昭和の角川映画”傑作選! NEW

「野獣死すべし」「探偵物語」「人間の証明」…傑作を一挙大放出!(提供:BS10 スターチャンネル)

関連コンテンツをチェック

おすすめ情報

映画.com注目特集 6月27日更新

映画ニュースアクセスランキング

映画ニュースアクセスランキングをもっと見る