西川美和監督「夢売るふたり」は亡きプロデューサーへの“返答”
2011年12月1日 11:30

[映画.com ニュース] 松たか子と阿部サダヲが初共演を果たした「夢売るふたり」の劇中写真を、映画.comが独占入手した。主人公となる夫婦、貫也と里子が、ある女性を高級レストランでだまそうとするシーンだ。また、10月5日にクランクアップを迎えた西川美和監督が、同作に秘められた思いを初めて語った。
「夢売るふたり」は、営んでいた小料理屋を火災で失った夫婦が、再出発の手段として結婚詐欺を選択。妻が女たちの抱える孤独を探し出し、夫が“懐”に入り込み心のすき間を埋め、虜にしていく。しかし、嘘の繰り返しは夫婦の間に、だました女たちとの間にさざなみを立て始める。西川監督は、前作「ディア・ドクター」が第33回モントリオール世界映画祭のコンペティション部門に正式出品。これまで長編監督作では主人公に男性を据え、一貫して“だます”をテーマにしてきた。長編4作目では夫婦に焦点を当て、オリジナル脚本を執筆した。
これまでの作風とは裏腹に、西川監督は“だます”というテーマには「全然こだわっていないんですよ。もう、やらないと思います」と明かす。何年も前から結婚詐欺を主題にした新作を撮ってみたいと思っていたそうで、「恋愛がどんなに美しいものであれ、脳が何かにかく乱されてボーっとだまされている状態にあるということじゃないですか。そんななかで、人を愛している、大事に思うっていう気持ちから何かを提供し、奪われていく。滑稽(こっけい)でバカバカしいことかもしれないけれど、本人の中では無償の愛情表現のはずなんですよね」と説明する。
しかし企画は据え置きとなり、「ディア・ドクター」の撮影に突入する。そして、公開を待たずしてプロデューサーの安田匡裕さんが死去。西川監督は、「安田さんが生前に『西川、おまえ、いつか結婚詐欺の話をやってくれよ』と言っていたのを思い出したんです」と述懐。そして「今回は、今まで私の作品を支えてくれた安田さん亡き後、映画が撮れなくなるんじゃなくて、別の土壌で1本撮るというのが最大のテーマ。安田さんに対しての返答というか、『これからも映画を撮っていくかもしれません』というメッセージとして、安田さんがやりたがっていたアイデアを復活させてみたんです」と製作経緯を話した。
初公開された劇中写真では、松と阿部の自然体の表情がうかがえる。現場となった神奈川・横浜のレストランは緊張感がみなぎるなかにも活気があふれ、西川監督は縦横無尽に走り回り、主演ふたりも生き生きと演技合戦を展開。カットがかかった後の充実した面持ちから、同作への並々ならぬ意欲とともに、十分な手ごたえをうかがわせた。
「夢売るふたり」は、2012年秋に全国で公開。
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