東宝・川村元気氏「モテキ」シリーズ化を視野
2011年10月29日 13:29

[映画.com ニュース] 第24回東京国際映画祭の連動企画「第8回文化庁映画週間シンポジウム」が10月28日、会場となる東京・六本木ヒルズで行われた。映画業界の課題や未来について考える内容で、ロボットの創業者・阿部秀司氏、米芸能専門誌ハリウッドレポーターで「Next Generation Asia 2010」に選ばれた東宝の川村元気プロデューサーらを迎え、「よい企画とは何か」について論議が進んだ。
阿部氏が「『デトロイト・メタル・シティ』を見たとき、これはすごいと思った。どうやったらこんな企画が出てくるのかショックだった」と川村氏を称賛。川村氏は、自身の初ヒット作「電車男」を例に挙げ、「ベストセラーの企画は先輩に取られてしまうので、ネタを見つけるのが大変だった。でも、ウェブならまだ誰も手をつけていないと思った」と振り返る。そして、「企画の企は企む、画は皆が集まって作り上げるということ。同業者として“やられた”、一観客として“見てみたい”と思わせる新しい企みがあるかどうかが、よい企画なのでは」と話した。
GEMパートナーズの梅津文代表取締役によれば、2011年度の映画業界全体の興業収入約1900億円で、昨年度対比で約300億円の減少、今後さらに落ち込む傾向にあると言う。阿部氏が「現状では今後拡大していく市場とは言えない」と言及するなか、川村氏は今後アニメーションを武器に海外展開を目指す発言も。「世界と勝負するにはアニメーションしかないと思う。欧米市場に乗り込むには言葉の問題はやはり大きいが、日本のアニメは信頼度や需要が大きく、それを上回る。それにアニメなら吹き替えができるし表現の幅の広さも魅力」と語った。
最新プロデュースの3DCGアニメ「friends もののけ島のナキ」が12月に公開される川村氏。現在公開中の「モテキ」に関しては、「寅さんのようにシリーズ化したい。(社内では)あまり賛同されないですけど」と明かした。そして、「日本の映画業界は努力次第でいくらでも展望は明るくなる」と頼もしい発言を聞くことができた。
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