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デビッド・リンチの会員制クラブ、仏パリで今週オープン

2011年10月4日 19:48

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「Silencio」店内の様子
「Silencio」店内の様子
Alexandre Guirkinger/Silencio

[映画.com ニュース] この秋一番のパリのヒップなスポットとして、すでに夏前から噂でもちきりだったのが、デビッド・リンチがデザインを手掛けるクラブ「シレンシオ(Silencio)」だ。「マルホランド・ドライブ」に登場するクラブの名をそのまま冠したとあって、夜遊び好き人種のみらならず、映画ファンの間でも大きな注目を集めていた。当初は8月末にオープン予定だったが、オフィシャル・オープンは10月6日に決定。9月上旬にはVIP向けにお披露目され、業界関係者で埋め尽くされた。

オーナーは、パリでテクノ・ミュージック・レーベルを手掛ける若手実業家アルノー・フリシュ。オブジェ・アーティストでもあるリンチの才能にほれ込んだ結果、総工費330万ユーロ(約3億5000万円)の野心的なプロジェクトになった。

内装は、赤いカーテンが怪しげな雰囲気を醸し出していた映画のクラブとは類似性が見られない。メタリックな素材とゴールド、黒、赤を基調にした室内は、モダンな趣き。迷路のような空間には、ダンスフロア、バーコーナー、ライブラリー、24席のスクリーニングルームなどがある。印象的なのは、ラウンジ・スペースの金のブロックを埋め尽くしたような壁だ。また、不ぞろいな木が並び、シュールな森を思わせるコーナーは、リンチらしい幻想的な雰囲気を放っている。

入場は午前0時までが会員制で、それ以降は一般に解放される。それでも、かなり厳しい入場チェックをくぐり抜けなければならないという。3種類の会員メニューは、通常会員が年間780ユーロ、優待会員が年間1500ユーロ、仏外居住者向け割引の年間420ユーロ。オーナーのフリシュは、「エリート感覚ではなく、クリエイティブな雰囲気を保ちたいから」と語るが、リンチのネームバリューに便乗した商売っ気たっぷり感は否めない。なお、10月下旬には、リンチ本人が参加するイベントも行われるという。(佐藤久理子)

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