米アカデミー賞、激化する“接待”攻勢を全面禁止
2011年9月22日 16:43

[映画.com ニュース] アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが、アカデミー賞のための宣伝運動に関する新たな規定を設けたと、ハリウッド・レポーター紙が報じた。
米映画界で最高の栄誉とされているアカデミー賞だが、その背後で激しいキャンペーンが展開されていることは意外と知られていない。同賞は映画芸術科学アカデミーに所属する約6000人の投票によって決まるため、各スタジオはそれぞれ専門の宣伝担当者を介して会員に自作を売り込んでいる。
近年目立っているのが、映画のキャストが参加するパーティーに招待する手法。会員向けの試写会の前後に、出演者や監督との懇談会という名のパーティーを開催したり、クリスマスやDVDリリースを記念したパーティーでアピールする。
ソニー・ピクチャーズは今年1月、「ソーシャル・ネットワーク」のDVD発売記念パーティーをビバリーヒルズの高級レストランで実施。主演のジェシー・アイゼンバーグやデビッド・フィンチャー監督、脚本家のアーロン・ソーキンらが出席している。ライバルのワインスタイン・カンパニーも、「英国王のスピーチ」をアピールするため、コリン・ファース、ヘレナ・ボナム・カーター、トム・フーパー監督らを動員するパーティーを2月に行った。
こうした宣伝キャンペーンの激化を懸念した映画芸術科学アカデミーは9月21日、新規定を発表。アカデミー賞のノミネートが発表される来年1月24日以降は、アカデミー会員向けのパーティーを禁止とした。さらに、Twitterなどのソーシャルメディアを駆使したネガティブキャンペーンに対する罰則規定を強化。84回目を迎える来年のアカデミー賞からは、クリーンな宣伝キャンペーンが期待できるかもしれない。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

キャンドルスティック
【予告編だけでこんなに観たくなること…ある!?】阿部寛、10秒でAIを騙す――狂おしいほど面白そう
提供:ティ・ジョイ

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

たった“1秒”で爆発的に話題になった映画
【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

すさまじい“魂震作”だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント