「ハリー・ポッター」完結、ファンは複雑な心境
2011年7月13日 19:32
[映画.com ニュース] 大ヒット映画「ハリー・ポッター」シリーズの最終作、「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」の特別試写会が7月13日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、約5000人のファンが駆けつけた。第1作「ハリー・ポッターと賢者の石」の公開から足かけ10年。ハリーたちの冒険と戦いに一喜一憂してきたファンは“最後の瞬間”を前に、複雑な心境だ。
埼玉から来たという23歳の女性ファンは「中学1年から見始めたので、今はこんなに(時間が)経ったんだなと複雑な気持ち。一緒に成長したという感覚だし、今はどう受け入れたらいいか……」と複雑な心境を語る。千葉在住の40歳の女性は2005年、第4作「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」のジャパンプレミアで、来日したエマ・ワトソンらからサインをもらったといい「とても気さくで、スターを気取ったところがなかった」と述懐。「私も複雑な気持ちが強いです」と語るのは、ふたりとともに会場に駆けつけた神奈川在住の28歳の女性。世代も住む場所もバラバラの3人は、過去に行われたシリーズの試写会で知り合い、今もファン同士の交流を続けている。
また、神奈川から鑑賞しに来た女性も「ワクワクと同時にさみしさがある」と、こちらも寂しげ。同行する子息は映画シリーズの歴史と同じちょうど10歳だといい「改めてDVDで過去の作品を見直すと、自分の息子の成長と重なり、不思議な気分。もっと小さなころは、(ホグワーツ魔法魔術学校の)クラス分けの帽子を欲しがったもの」と目を細めた。
J・K・ローリングによる世界的ベストセラーシリーズを映画化した最終章2部作の完結編。宿敵・ヴォルデモート打倒のカギを握る「分霊箱」を見つけ出す旅を続けるハリー、ロン、ハーマイオニーの3人。しかし、ヴォルデモートは最後の戦いを前に、その力を最大限に強めていた……。シリーズ初となる3D上映が行われる。
シリーズ過去7作で、国内興行収入は863.5億円を突破。全米興行収入、世界興行収入はそれぞれ20億805万ドル突破、63億7008万ドル突破の大ヒットを記録している。最終作となる「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」は世界公開を直前に控えるなか、すでに全米各誌の批評家から絶賛されている。この日の特別試写会には、五木ひろし、辰巳琢郎、西村知美、中村橋之助・三田寛子夫妻ら各界の著名人も来場していた。
「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」は7月15日から全国922スクリーンで公開(うち約500スクリーンで3D上映)。