小雪、撮影から2年を経た「信さん」全国公開にニッコリ
2010年10月28日 20:49

[映画.com ニュース] 平山秀幸監督の最新作「信さん 炭坑町のセレナーデ」の完成披露試写会が10月28日、東京・スペースFS汐留で行われ、平山監督をはじめ、主演の小雪、池松壮亮、石田卓也、大竹しのぶが舞台挨拶に立った。
福岡の炭坑町を舞台に、東京から来たヒロイン・美智代(小雪)と心優しい若い炭坑夫の信一(石田)の淡い恋愛を軸に、昭和30年代当時を生きる人々の姿を温かく描いたヒューマンドラマ。福岡市、田川市をはじめオール九州ロケーションを敢行した。
小雪は、撮影から2年を経ての全国公開に「こうして(登壇者の)皆さんとお会いすると、つい最近のことのよう。今日もいろいろなお話をして、人とのつながりを感じる」とニッコリ。年下男性との恋模様に「愛の形はいろいろある。見ると少し切ない気持ちになりますね。ひとつの解釈では終わらない作品なので、大切な人と思いを馳せながら会話していただければ」と語った。一方、撮影中に体調を崩していたという石田は「小雪さんが風邪薬をたくさんくれました。本当に優しくて、『あっ、美智代さんだ』って。幸せでしたね」と照れ笑いを浮かべた。
デビュー作「青春の門」を田川市で撮影した経験をもつ大竹は、「当時は娘役。今回はお母さんの役で、また田川に行くことができた」と時の流れにしみじみ。「ずっと参加したかった平山組。出番は少なかったが、昔ながらの映画づくりを体験できた」。福岡県出身の池松は「生まれ育った福岡に、こういう素敵な作品を残すことができて誇りに思う。昭和の時代は実際に知っているわけではないが、なぜか懐かしく思った」と感慨深げだった。
同様に、福岡出身の平山監督は「やっと全国公開にこぎつけることができて、感謝しています。正直、地元で撮影するというのは照れもある。11月にある同窓会が今から恐怖です(笑)」と万感の表情だった。
「信さん 炭坑町のセレナーデ」は11月27日から全国公開。
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