「一粒の麦」主演女優、本編初鑑賞に興奮しきり
2010年10月27日 18:47

[映画.com ニュース] ルーマニア、セルビア、オーストリアの合作映画「一粒の麦」が10月27日、東京・六本木ヒルズで開催中の第23回東京国際映画祭コンペティション部門で公式上映され、シニツァ・ドラギン監督、主演のイオアナ・バルブとシモーナ・ストイチェスクがティーチインと会見に出席した。
コソボで売春を強いられている娘を探すルーマニア人の父親と、ルーマニアで自動車事故を起こして死亡した息子の遺体を探すセルビア人の父親。ドナウ川で出会ったふたりの父親の旅路に、霊が宿る聖教会の伝説がオーバーラップする一作だ。
ドラギン監督は、「モチーフとなった伝説に出会ったのは10年くらい前。ただそのまま映画化するのではなく、現代の物語を取り入れたかった。そこで子どもを捜す父親の奮闘をパラレルに描きこんだ」。舞台となる東欧諸国は「人種の通過点」といい、作品の重要なカギを握る川が「血管」を象徴していると説明。「明確に描きすぎるのではなく、観客の皆さんに、自分なりの答えを出してほしい。今申し上げたことも含めて、劇中にはたくさんのヒントを散りばめたつもり」と語った。
売春を強要される少女イナを演じるバルブは、「強かんシーンは脚本を読んだ段階から心配があったし、撮影は辛い経験だった。ただ監督がうまく演出してくれたので、本編を見たときは安心した」と安どの表情を浮かべた。
一方、自ら進んで売春婦となる女性ノラを演じたストイチェスクはこの日、日本に到着したばかり。さらにこの日、初めて本編を見たといい興奮冷めやらぬ状態。これまでにも売春婦を演じた経験があるそうで、「オファーが来たときは、心の中で『シモーナ、またあなたは売春婦役を引き受けるつもり?』と自問もしたけど、脚本を読んでいい作品になると確信したし、今までとは違う売春婦を演じようと決めた。ノラは人生を満喫し、仕事を楽しんでいるのよ」と笑った。
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