「国家代表!?」のハ・ジョンウ、スキー・ジャンプ台で感じた“恐怖”
2010年10月22日 15:02
[映画.com ニュース] 長野オリンピックに出場した韓国スキー・ジャンプ代表チームの実話を脚色した青春エンタテインメント映画「国家代表!?」。公開に先駆け、来日した主演のハ・ジョンウとキム・ヨンファ監督に話を聞いた。
冬季オリンピック誘致のため、スキー・ジャンプの国家代表チームが急きょ結成されるが、コーチもメンバーも全員ド素人だった……というストーリー。当然、役者陣もスキー・ジャンプは初めて。ハ・ジョンウはアルペンスキーを20年間やっていたそうだが、「ジャンプはまず板が違いますからね。長いし、太いし、エッジもないので、止まるのにもひと苦労でした」と振り返り、「クランクイン3カ月前から実際の国家代表チームと合宿して、基礎プログラムを一緒にこなしました。さすがにジャンプの撮影は代表選手が行いましたが、それ以外の練習シーンは全部僕たちでやったんです。ロープで木に吊るされたり大変なことばかりでしたが、特にジャンプ台に座ったときの恐怖心や圧迫感は相当なものでした」と苦笑いを浮かべる。
ジョンウが演じたのは、幼少時に自分を里子に出した母親を探すため、オリンピックを目指すチームの主将ボブ。「彼の育ってきた環境については映画では描写されないので、似たようなドキュメンタリーに目を通しながら、キャラクターに肉付けをしていきました」
そしてボブだけでなく、チームメイトやコーチ、登場人物全員にドラマがあるのがこの作品の魅力。スポーツ選手の兵役免除といった韓国独特の国の背景もあるが、ラストは国境を飛び越え、すべての人の心を揺さぶる爽快感が待ち受けている。キム・ヨンファ監督も「“人間”や“人生”をテーマにしているので、気楽に楽しんでもらえると思う。世界各国の方にこの映画を見ていただけるのは非常にエキサイティングなこと」と期待を寄せる。本国では社会現象になった本作が、韓国の“国家代表”として日本でも一大旋風を巻き起こすか、注目が集まる。
「国家代表!?」はゴー・シネマ配給で10月23日より全国公開。